第11話

知恵のイメージはネット上で完全に崩壊した。

以前、人気のあるインフルエンサーと連携して一気にファンを集めたが、そのファンもすぐに散ってしまった。元々違約金で生きていたMCN会社は即座に契約解除を要求し、彼女に巨額の違約金を支払わせるよう求めた。

さらに、彼女が行った整形手術はすべて失敗し、顔だけでなく足も完全にダメになってしまった。

整形外科の会社も僕が通報したおかげで、関係者はすべて盗品を扱ったり遺体を侮辱した罪で逮捕され、警察に送られた。

でも、僕は知っている。彼らは長くは刑務所にいないだろう。

この法律の不十分さが、こうした人々が隙間をついて利益を得ている原因だ。巨額な利益に目がくらみ、心を失った人間も少なくない。

知恵のように騙される人間は少なくないし、大手整形外科医院にも関わっているところが多い。

でも、知恵は最も狂っていた。

今回の入院で、彼女は約1ヶ月も病院に入院していた。

「ありえない......私が梅毒にかかっているなんて......」彼女は手の届くものをすべて投げつけ、絶叫しながら崩れ落ちて泣いた。

看護師は彼女が暴れ終わるのを待って、冷静に角の方に立っていた。「ニュースで報道されてましたよ。あなたが行った整形外科、その病院が使った胎盤は、病院で廃棄するべきものだったんです。中には感染症を持ったものもあって、誰があなたがどれだけ食べたのかわかりません」

彼女は言葉を失い、全身から力が抜け、病床で小さく呻くように呟いた。

「どうしてこんなことになったの......誰かがわざと私を陥れようとしているに違いない......」

彼女はずっと独り言を繰り返していたが、看護師は構わず冷たく言った。

「他の人の迷惑になるから、静かにして。病室にいるのはあなた一人じゃないんだから」そう言って、看護師は自分の物を持ち、部屋を出ていった。

「彼女、可哀想だと思う？」

気づくと、全身をしっかりと覆った女性が僕の後ろに立っていた。

私は答えた。

「自業自得だ。可哀想でもなんでもない」

その女性は帽子のつばの下から目を細め、隣の椅子に座って僕をも座るように促した。

「彼女の大半のお金は整形外科に使い果たしました。今、会社は彼女を訴えようとしています」

僕はうなずいた。「じゃあ、あなたはどうなの？その会社、底なし沼みたいなもんだろう