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第7話

私の言葉に美咲は怒りを露わにし、突然私の頬を激しく平手打ちした!

さらに私の首を絞め上げ、「霜、君みたいな存在なんて、私が踏みつけたって誰も気にしないよ。結婚式で倒れたのはわざとよ。私が遼にとってどれほど大切か、君にはっきり見せつけたかった!」

「たとえ大谷奥さんの座が君に渡ったところで何も変わらないわ。見ていなさい、私はまた遼に君を傷つけさせるから!」

「葬儀は予定通り行うわ。君の母親の遺骨なんて残しておかないで、今流行りの海葬でそのまま撒き散らしてやる!」

怒りが沸き上がったが、美咲は私の顔を軽く叩き、笑みを浮かべて去って行った。彼女のその態度に私は携帯を取り、ライブ配信を終了した。

美咲、これでも笑っていられるかしら?

彼女は世間では「病気と闘う強い少女」として広く知られており、自ら「白血病患者の日記」として病との闘いを記録し、数百万人のフォロワーを獲得していた。

だが、今私がライフ配信した内容で、彼女の真の姿が全て暴かれ、人々は驚愕したに違いない。

「表向きと裏側がまるで違う、この二重人格ぶりには驚いたわ」

「以前、彼女がTikTokで白血病になって骨髄移植を受けたって言ってたけど、どこから骨髄をもらったか聞いたら、はぐらかされたのよね」

「まさか常にそばに彼女専用のドナーがいるなんて、恐ろしいわ!」

「金持ちだからって好き勝手していいの?大谷家を徹底的に調査するべきだわ!」

「結婚式で彼女を置き去りにされ、お母さんも亡くなったとか。かわいそうすぎる!」

世論は諸刃の剣だ。うまく使えば誰にでも向けることができる。遼が私を放っておくわけがないが、これが私に残された最後のチャンスだ。

これを終えて、私は長いため息をつき、ベッドにもたれかかった。しばらくして、遼が慌てて病室に入ってきて、私を見るとよろけて立ち尽くした。

「霜、私は…...」

「遼、よく見て。この美咲こそ、あなたが心に抱き続けてきた人物。この5年間、彼女が私に何をしてきたか、あなたは本当に何も知らなかったの?」

「いつも知らないふりをして、後から補償だなんて、誰がそんなもの欲しがるの?ダブルスタンダードなあんたなんか、二度と近寄らないで!」

「それに、もう警察に通報した」

「墓地の映像も保存してあるわ。母の遺骨を奪ったのがあなただという証拠よ。返してくれないなら
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