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第7話

ポポは私が長らく飼っていた犬で、母はポポを受け入れてくれないので、私は自分の部屋で飼っていた。

しかし、雪穂が我が家に住み始めてすぐに、まるで一人を罰することで他の者を脅すように、彼女は私に対する威嚇行動を起こした。

彼女は母からの地位を示すため、食べ物を使ってポポを私の部屋から誘い出した。

そしてポポに自分が咬まれるフリをして、母の前でそれを演じた。彼女は平気な顔をしていたが、母は私にポポの処理を命じた。

結果、雪穂は私が寝ている間に私の部屋に侵入し、ポポを殺してしまった。

私は泣きながら母に訴えたが、母はポポを一瞥し、「ただの犬だ…泣くことなんかない、お前が私を殺すわけじゃない!」と言った。

それ以来、雪穂は一切の罰を受けずに、ますます私をいじめるようになった。

私はただポポの死骸を抱きしめて、一晩中泣き続けた。

ポポは私にとってただの野良犬ではなく、家族だった。

なんて酷いことを……

私はそのときから、雪穂が良い人ではないと知っていた……

しかし、長い間闘ってきたけれど、母はただ雪穂の威勢を助けるばかりだった。

ついに、私が復讐できるときが来た。

私がナイフを取り出すと、雪穂は目を剝いて、怖気づき魂が抜けてしまいそうだ。

私の視線があまりにも真剣で冷たくて、雪穂は床に這いつくして赦しを請うた。

「待って……待って……もうやめる!争わない!」

私はただ手の中のナイフを回し、冷たい刃を彼女の顔に近づけただけで、彼女は冷や汗をかき、鼻水と涙で顔をグチャグチャにしながら泣き叫んだ。

「何でもするから、殺さないで!」

彼女は死を恐れていたようだ。

しかし、もし彼女をそのまま解放したら、彼女はきっと裏で陰湿な手を使って再び私を苦しめるだろう。

私は彼女に契約書にサインさせた。それは彼女が母のすべての財産を自発的に放棄するという内容だった。

すでに二年前に私は母が遺言を立てていることを知っていて、自分の力で母の心を取り戻そうと努力してきた。

しかし、それがどれだけ無粋なものだったか気づいた。

この世のルールは勝者が決めるものだ。

まるで、母が私を間違っていると言ったとき、私は長い間恨まれ続け、責められ続けた。

そのため、私は自分自身さえ間違っていたと思うようになってしまった。

でも、多分私は間違っていなかったのかもしれない
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