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第46話

玲奈はため息をついた。

「ちぇっ、詩織姉さん、本当に羨ましいわ。そんな溺愛してくれるお兄さんがいるから」

詩織は得意げに微笑んだ。

「うちの兄は本当に私のことを大切にしてくれるの。いつも私が仕事で疲れてないか、誰かにいじめられてないか心配してくれるのよ」

玲奈は羨ましがった後、紗希の方を振り向いた。

「あなたまだここにいるの?まさか、自分にも賞が当たると思ってるんじゃないでしょうね?空気読める人なら、とっくに帰ってるわよ」

紗希は黙っていた。

彼女は拓海は自分を見る目を少し審査する意味があることに気づいた。

彼女は冷静に答えた。

「パーティーはまだ終わっていない、なぜ帰らなきゃいけないの?」

玲奈は嘲笑うように言った。「そうね。こんな高級なパーティー、あんたみたいな貧乏人は、滅多に来られない機会よ。たくさん写真撮ってインスタグラムにアップしたら?次はもう来られないかもしれないし。渡辺家を離れたら、あなたには何の価値もないんだから。そうでしょ、拓海兄さん?」

拓海は眉をひそめた。

「玲奈、黙っていれば誰もお前ををダミーと思わないぞ」

玲奈は面目を失って何か言い返そうとしたが、詩織に止められ、密かに首を横に振られた。

詩織はこのバカな玲奈を宥め、本当に役立たずな味方だと感じた。

すぐに、今回のイベントの総合プランナーが壇上に立った。「申し訳ありません。本日の表彰で少々ミスがございました。ここでコンテストの順位を訂正させていただきます。一位の受賞者は紗希さんです」

紗希は自分の名前を聞いて、驚きのあまり固まってしまった!

どうして突然、彼女が一位になったの?

この発表に、会場は騒然となった。

詩織も総合プランナーがこんな発表をするとは思っていなかった。紗希に特別賞を与えるように手配したはずなのに。

どうして一位なのか?

元の一位だった奈美が不服そうに立ち上がった。「なぜ?これは不公平よ!」

玲奈は急いで詩織の方を見た。「詩織姉さん、これはどういうこと?どうして紗希が一位なの?」

詩織も良い顔をしていなかった。

「実は私にもよく分からないわ」

この総合プランナー、一体何をしているの?

彼女は携帯を取り出して総合プランナーに電話をかけたが、ずっと誰も出なかった。壇上の総合プランナーを見ながら、彼女のまぶたが止まらずピクピクし
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