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第6話

食事の時、二ノ宮はずっと私のために料理を取ってくれて、彼氏がいるかとか、家族の状況などを尋ねてきた。

高橋と同じ、私が独身で家柄がいいって知ったら、目がキラキラしてきた二ノ宮の話し方も一層熱心になった。

隣の高橋の顔色がどんどん暗くなってきた。

帰り道で、足を滑らせて危うく地面に倒れそうになったところに、二人が同時に手を差し伸べてくれた。二ノ宮が私の手首を掴み、高橋が私の腰を抱えてくれた。立ち直った後も、二人は手を離さず、落ち着かない手つきで私を触れ回っていた。

私は急いで高橋の手を避けた。

「高橋くん、支えてくれてありがとう。でも、ほどほどにしてください。そんな態度だとダメだよ、私は紳士的な人が好きなんだから」

二ノ宮はこの言葉を聞いたら目を輝かせて、急に私の前に立ち上がり、高橋を押しのけた。

「高橋、これはあんたの悪いでしょう。古手川のような女の子はみんなが素敵だと思ってるけど、そんなに焦らなくてもいいから、冷静さを失っちゃだめだよ」

私はちょうどいいタイミングで二ノ宮の手を掴んで、無力な感じでかわいそうな顔をしていた。二ノ宮はそれを喜んで、話す自信がさらに湧いてきた。

高橋は険しい顔つきで二ノ宮をじっと見つめ,横に引っ張った。

「お前、古手川はもう俺の女だ。友達なら俺の邪魔をするな」

二ノ宮は軽蔑の笑みを浮かべた。

「バカバカしい!友達って?栄華富貴を誰もが望むのは当たり前だろう、本当に友達だと思ってるなら、なんで今まで古手川のことを言ってくれないの?教えてやるよ、俺は絶対に譲れないからな」

言い終わった途端、二ノ宮は突然、高橋を地面に押し倒した。

反応が遅れて大きく転んじゃった高橋に対し。二ノ宮が大笑いしていた。

大きな屈辱を感じていた高橋が立ち上がり、二ノ宮を睨みつけ、目には隠せない憎しみをたぎらせながら、彼と殴り合いになった。

私の合図で隠れていたボディーガードが動画を撮った。

心の中でこっそりと笑いながら、「何がいい友達だ?」って思った。利益が絡むと、結局こんなもんか。

第一歩、仲間割れ計画、完了。

翌日の夜、二ノ宮が腫れた顔をして私の寮の下に来て、昨日の失礼を詫びるために食事に誘ってくれた。

拒否したわけじゃないけど、あのレストランに到着したときに、私は笑っちゃった。あそこ、二ノ宮家所属のレストランなんだ。

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