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第5話

離婚協議書を持って颯太のもとに行った時、彼の顔色は言葉にできないほど悪かった。

芽依は私が来たのを見て、小さな声で驚きながら言った。「北原さん、どうしてここに?予約もされていないのに……」

「黙ってなさい!まだ足りないの?」私は鋭く叱りつけ、周囲の人々が一斉にこちらを見た。

芽依は困惑し、颯太は冷たい声で「先に出ていけ」と言った。

芽依は悔しそうにしながらも、足を踏み鳴らしつつその場を離れた。

私は修正済みの離婚協議書を彼に渡した。

颯太はそれを見て、思わず笑い出した。

「七割だって?お前、本気で俺に逆らうつもりか?離婚なんて、お前に勝ち目はないぞ!」

私は肩をすくめた。「そう?七割を要求するのは、あなたが不倫したからよ」

私は写真を彼の前に置いた。「試してみれば?離婚が成立しないなら、私はあなたを破滅させてみせる」

「パートナーとして、自分のアシスタントと不倫しているだなんて、あなたの競争相手が知ったらどう思うか?」

「お前、俺を尾行したのか!」

颯太は突然激怒し、写真を一瞥して、すぐに顔が真っ青になった。

私の心は沈んでいった。

もし颯太が否定し、激怒していたなら、私は彼が罠にはめられたと信じたかもしれない。

しかし、今の彼の沈黙は、すべてが真実であることを物語っていた。

もう、無理に期待する必要はない。

「私を疑うよりも、あなたのアシスタントに聞いたほうがいいんじゃない?彼女がこれを私に渡したのよ」

その言葉に、彼は全身の力が抜けたように見えた。

「俺、あの日は酔っぱらっていて、何も覚えていないんだ、本当に……」

「彼女はあなたに初めてだって言ったんでしょ?そんな純粋で清らかな子なら、責任取らなきゃね」

颯太は急に緊張した表情になり、「どうして俺たちがこんな風になってしまったんだ?」と問いかけた。

「彼女にちゃんと説明するよ。離婚はやめよう、お願いだ」

「自分を騙さないで。あなたは私を汚いと嫌ったんだから、もうお互い我慢する必要はないわ」

彼は拳を握りしめ、「そんなつもりじゃなかったんだ。ただ疲れていて、友達に愚痴をこぼしていただけだ!」と弁解した。

私は首を振った。

「ちゃんと話し合う気がないなら、直接訴えるわ。お互い時間を無駄にするのはやめましょう。今日はこ
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