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第32話

6年前、私を弄んだ男が、大和だったの? 翔太は彼の子供? そして由美子は彼の妹?

由美子が私の息子を殺し、心臓を奪った?

頭が爆発しそうだ。

こんな酷い展開、ドラマでもありえない!受け入れられない、絶対に無理だ。

でも......

どうしても全体に不自然さを感じる、何かがおかしい。

拳を握り締め、私は無理やり自分を落ち着かせて質問した。

「どうやって、その女の子が私だってわかったの?」

「クラブのマネージャーが教えてくれたんだ。彼が君が俺の部屋から出て行く写真を持っていると」

「写真?」私は何かを思い出し、急いで問い返した。

「その時、あなたは何号室にいたの?」

「301号室だ」

「301?」その数字を聞いた瞬間、私は安堵の息をついた。

その時、私はあのクラブでアルバイトをしていて、上司に301号室に物を届けに行かされた。部屋の中は酷く乱れていて、私はそれを片付けていた。

その時、その部屋の客、つまり大和は浴室にいたので、彼とは顔を合わせなかった。掃除を終えて、すぐにその部屋を出た。

私が身を失ったのは......隣の部屋だった。

「葉山さん、あなたは間違ってる。あなたが探しているのは私じゃない」

「分かった、分かった。君が認めたくないんだな」大和は、私がただ真実を認めたくないだけだと思い、愛おしげに笑った。

「さあ、食べなさい。俺がここを片付けてやる。こんなに散らかってるじゃないか」大和はジャケットを椅子にかけ、袖をまくり始め、自分で片付けをし始めた。

私は食べることなく、ただ彼をじっと見つめ続けた。

私の視線に気づいたのか、大和は口元にさらに深い笑みを浮かべた。

「そうだ、もう退職したって聞いたけど、これから何か計画ある?

葉山グループに来てもいいよ」

私が何も答えないと、大和は私が乗り気じゃないと思ったのか、一瞬こちらを見て、また話し始めた。

「無理ならそれでいいけど、君はデザインを勉強してたんだろう?

デザイン会社を立ち上げてもいい。君が技術を出して、俺が資金を出す。利益は半々で分けよう」

私は驚きで目を見張った。

誰も気にかけてくれたことのない、私の未来のことを、こんなふうに考えてくれる人がいたなんて......。

「葉山さん!」私は疑問を抱えながら、ゆっくりと彼に歩み寄り、彼の目の前に立ち、問いかけ
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