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第7話

私は娘に言った。「ママは離婚して家がないし、あなたを一緒に連れて行って苦労させたくないの。あなたは女の子だから、ママはあなたが苦しむのを見たくないのよ」

そんなきれいごと、誰だって言えるでしょう?

今回の面会が終わってからは、半年に一度子供たちに会いに行くだけになった。

健太は良い夫とは言えないし、特に素晴らしい父親でもないが、3人の子供たちにはそれなりに尽力していた。彼が稼いだお金は家と車のローンを返済する以外は、全て子供たちのために使っていた。

離婚前は、彼はしょっちゅう友達と外食していたが、今ではもう外で食事することもなくなった。

私が子供たちに会いに行く時も、彼らが好きな物を買ってあげるだけで、一度に10,000円か20,000円ほどしか使わない。

それでも、子供たちは私に対してますます親しみを感じ、依存するようになった。

「ママ、私はママが一番好き!ママだけが私に好きなドレスを買ってくれるんだもん。パパもおばあちゃんも高いって言って、買ってくれないの!」長女は言った。

「パパとおばあちゃんは僕の勉強を心配してるって言って、スマホすら買ってくれないんだ。やっぱりママが一番だよ!ママ、本当に僕を連れて行けないの?」長男は言った。

「ママが来るたびに、美味しいものをたくさん持ってきてくれる。ママ、行かないで!」末っ子も言った。

元夫もまるで人が変わったように、謝罪の手紙を書いてきた。「今まで君の苦労を考えてなかった。自分の過ちに気づいたから、復縁してくれないか」

さらに、お金まで振り込んできて、以前25,000円しか渡さなかった上に、私が使いすぎだと言っていたことを謝罪してきた。

私はお金を返したが、彼はまた振り込んできた。

私は元夫とこんな子供じみたやり取りをする気はなく、彼が勝手にお金を送ってくるならそれでいい。誰だってお金が好きだから。

定期的に運動をし、子供の世話をする必要もない私は、実際の年齢より若く見えた。それに加えて、仕事もうまくいっていたので、いろんな人が私にお見合い相手を紹介してくれたが、全て断った。

夫を支え、子供を育てるような生活にはもう飽き飽きしている。今後、結婚という牢獄に戻る気は一切ない。

とはいえ素敵な男性に出会ったときは、付き合うこともある。だって、生理的な欲求は解消しないといけないから。

離婚し
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