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第8話

だが、コメント欄は彼女が予想したように私を非難するものではなく、違った声が上がり始めた。

「これ何?殺人現場なのか?」

「本当に蝶子がやったのか?」

彼女は恐る恐る振り返った。

スクリーンには、ある映像が流れていた。

それは、彼女が金を渡して数台の岩石を運ぶトラックの運転手を手配する様子だった。

「そう、この道よ。その時が来たら荷台を一気に空にしてね」

運転手は不安そうに彼女を見つめ、「通行人に危険が及ぶことはないんですか?」と尋ねた。

蝶子は意味深な笑みを浮かべ、

「大丈夫よ。この道はまだ工事中で、特定の時間しか開かれないから」

さらに、謙一に電話をかけている録音も続けて再生された。

「謙一、うつ病が…お願い、早く来て!」

その後、私が車で通りかかり、上から岩石が降り注ぎ、土砂崩れと共に私たちを飲み込む瞬間の映像が流れた。

娘の鈴は車内で瀕死の状態で横たわっており、その頃謙一は彼女とイベントに出かけていた。

映像を見続けているうちに、彼女の顔色が変わり、慌てて映像を止めようとしたが、どう操作しても反応しなかった。

これらの映像は、私が技術者に依頼して彼女のパソコンに埋め込ませたものだった。

次に再生されたのは、古賀家で私が彼らに虐待される映像で、蝶子が故意に私を殴り、蹴りつける様子が映っていた。

この映像により、ネット上は大混乱に陥った。

「最初から彼女こそが不倫相手だと思ってたんだ!結婚している相手に取り入って、金儲けのために誇大宣伝なんて、下品で恥知らずだ!」

「もう分かっただろう?彼女は殺人犯だって。これで満足か?」

「警察に通報しろ!彼女が放置されているとまた何かやらかすに決まってる!」

警察が到着した時、蝶子はまだライブ配信中で、自身のうつ病と大変な状況を嘆き続けていたが、誰一人として彼女の話に耳を傾ける者はいなかった。

さらには専門の心理医師が、彼女の診断書に明らかな写真編集の痕跡があると指摘していた。

かつて彼女の配信でアイテムを贈っていた謙一も、世間の非難に耐えられず、ネットから姿を消した。

兄は私が落ち込んでいるのではと心配して励ましに来てくれたが、私は微笑み、「大丈夫よ、すべてが終わるのをこの目で確かめたいの」と答えた。

裁判で、蝶子と謙一は被告として法廷に立たされた。

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