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第8話

さらに、近所の人が二人のことをネットに投稿し、ネットユーザーたちは驚愕した。

「仲のいい夫婦じゃなかったの?なんで同僚なの?」

「仲の良い夫婦でもケンカすることはあるでしょ?」

「違うんだよ、そもそも二人は夫婦じゃない。この教授、以前に離婚したんだ。元妻は、あの田舎の家を改築したおばあさんみたいだよ!」

コメントの中には私のアカウントがタグ付けされていて、ネットユーザーたちはすぐに私に辿り着いた。

私が投稿した日常の様子を見た彼らは、一気に納得した。実はこういうことだったのかと!

「へぇ~!40年間も精神的な浮気してたのか。離婚後、二人は互いに嫌気がさして裁判沙汰に発展したんだって、マジで気持ち悪い!」

「しかも教授って…生徒を誤った方向に導いてるじゃん!」

「こんな奴が教授に選ばれたのはおかしいよ。さっさと解雇しろよ!」

「あの早苗はぶりっ子だな!前に彼女をフォローしてたけど、恋愛を長続きさせる秘訣は『新鮮さ』だって言ってたんだよ!」

「そりゃ新鮮だろうな。夫婦でもないのにいつもイチャついてるんだから!」

ネットユーザーたちは驚くほどの情報収集力で、以前の広樹と早苗が一緒に旅行したり、会議に出席していた写真を掘り起こした。

二人はいつも一緒で、出張先では必ず行動を共にしていた。

これが一気に大騒ぎとなり、広樹はすぐに大学から職務停止を言い渡され、調査を受けることになった。

私は笑みを浮かべた。ブーメランが見事に返ってきて、彼の額に命中したようなものだ。さて、二人はどう弁解するつもりだろうか。

別に私が悪いわけじゃない。ちょっと溜まっていた鬱憤を晴らしたかっただけだ。

しかし、ネットユーザーたちの情報収集力にはかなわず、私はほとんど証拠を出さなくても、彼らをしっかりと叩き潰すことができた。

この時、息子嫁が望を連れて帰国し、まず私のところにやってきた。

私が元気で過ごしているのを見て、ようやく安心したようだ。

「泣き叫んでいるかと思ってた」

「私がそんな人間に見えるの?白川さんみたいな女なら、昔は無視してたよ。今もそうだわ。私昔から損をしないタイプだったのよ」

それを聞いて、寧々はほっと息をついた。

「お義母さんが元気でいてくれるなら安心だわ。満のバカ、来る前にあいつに散々言い聞かせたのに、まだあれこれ言いやがる。帰ったら
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