第6話

ああ、私の死を受け入れられないのか？それとも、自分と楽奈が共謀して私を殺した事実が受け入れられないのだろうか？それとも、わずかに残っている良心が、彼に私たちの子供の遺体を自らの手で壊したことを耐えられなくさせているのか。

川輝はまだ、その遺体が私であるとは信じておらず、私の髪を引っ張って、DNA鑑定をしようとしているようだった。

しかし、途中で足を止め、無力そうにその場にしゃがみ込み、頭を抱えて泣き始めた。

そうだ、彼は一体誰と照らし合わせて鑑定をするというのだろう。私はもう天涯孤独の身なのだから。

私の母が自殺した日、あの暴力父親も道連れにした。

母が私に残してくれたのは一言だけだった。「安紀子、これで本当にお前は一生安泰だよ」

両親の破綻した結婚生活を目の当たりにして育った私は、恋愛や結婚に対して恐怖を抱くようになった。

そんな私を救ってくれたのが川輝だった。彼は私に教えてくれた。「この世には愛し合う人々がたくさんいる。幸せな結婚を送る夫婦もたくさんいる。俺の両親もそうだ。ただ、お前の母親が運悪く暴力的な父親に出会っただけさ」

彼は頻繁に私に連絡を取り、鈍感な私さえも彼の存在に気づくようになった。

「川輝、あなたは私のことが好きなの？」

震える手を握りしめ、勇気を出して彼に問いかけた。

「安紀子、俺はお前が好きだ。お前に裏切りのない家を与えるよ」

私は彼を信じた。何度も彼に言った。

「川輝、私は本当にあなたしかいないの」

その約束の言葉は今でも耳に残っているようだが、川輝はその誓いを裏切った。

「川輝、安紀子はどうして家を片付けないんだ！あなたたちの家、こんなに散らかってるじゃないか！

私は彼女のことが最初から気に入らなかった。親が二人とも死んだのに、彼女はろくに泣きもしなかった。あれを見た瞬間、心が冷めたんだ。

やっぱり私の直感は正しかった。結婚してこんなに長いのに、子供もできないなんて！

私は楽奈の方が好きだな。性格もいいし、安紀子みたいにいつも暗く陰鬱な顔をしていない。まるで私が何千万もの借金をしているみたいだわ！

何より、楽奈は見た目からして子供を産みやすそうじゃないか」

川輝がドアを開けた瞬間、姑がリビングでしつこく文句を言い続けていた。

ああ、姑も楽奈の方が川輝にはふさわしいと思っているのか。

彼女は私の家