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第9話

この人がただのしつこい性格だったの私には知っている。彼に惚れたのは、私の目が悪かったってことだ。

私は断固として電話を切って、この人とは関わらないと決めた。

メガネ男と大石監督が私をけなしたいという陰謀の黒幕は、どうやら彼らだったみたい。

これは彼の切り札だけど、私にとっての赤線じゃないんだ。

家もはっきりと気づいているみたいんだ。

ネット上の動画はほとんど削除されたらしい。

ただし、まだ私には黒幕があると言ってくれる人も多いようだ。

この動画がなぜ広まっているのかさっぱりわからない。

つまらない話かもしれないけど、前原おじさんが言ってた、男はみんなクズだっていう私の偏見をなくすのに役立つかもしれないいい人、そのお見合い相手の神崎はこの問題をどうしたらいいか知りたいんだ。

玄関から細かい引っかき音がしてきたので、ドアを開けてみると、子猫がチョコレートを背負っていて、首に小さなメモがついていた。

子猫を家の中に入れて、首につけられた紙を取り除いた。

広げてみると、神崎が書いた綺麗な字が現れた。

「たぶん今はオスの動物には会いたくないと思うけど、小白は女の子だから、彼女があなたのそばにいてくれるよ。明日の早、僕も一緒に警察に行くから安心して。女性の純潔は体じゃなく心の中にある。あなたは僕が見た中で一番勇気があって、愛されるべき女の子だよ。ロンドンで初めて会った時から、そう確信してたんだ。チョコレート食べたら気分も少しは良くなるかもしれないし、小白があなたを癒してくれるといいね」

子猫が私の腕を引っかいて、香りが良くて柔らかくて可愛い猫はチョコレートの重さで泣いている。

「白ちゃん、あなたって本当に正直だね。まぁ、あなたの飼い主さんはなんとか合格したんだけど」

私はかわいそうな子猫を抱きしめて、一晩中ぐっすり眠った。

翌日、私たちは警察署へ行って、事件について報告した。

警察官が私の元カレの名前を聞いたら、目を輝かせた。

「あなたが言っている情報に間違いはないと確信していますか?大石さとし、男性、29歳で、三川出身だったんですよね?写真はありますか?」

携帯でどうに探しても彼の写真が見つからなかった。

隣の神崎が私より先に写真を見つけた。

「警察さん、この人ですか?」

携帯の写真で、どこかの聖母像の前で楽しそうにしてる私と隣で怒
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