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第5話

「探さなくてもいいよ、彼はもう行っちゃったから」

「おい竜宮、お前いい度胸だなあ!外のメディアを呼ぶのにいくらお金を使ったと思ってるの?」

目の前の怒り狂って唾が飛び散った男は、以前の控えめだった様子はどこにもない。

「もう行っちゃったから、何を言ってももう無駄だよ」

怒り狂っている男を無視し、バッグを持って去っていった。

その男は私が去るの裏影をにらみつけ、歯を食いしばりながら「倍がしにするわ!文句言うなよ」と言ったんだ。

「ビッグニュース、女性ゲームデザイナーが上司と不倫してる」

「女性ゲームデザイナーは現実夢女子」

翌日、山水先生の写真もトレンドに載っていた。

マーケティングアカウントの情報によると、私は会社の上司との間に不倫関係があると、そして以前のパクリ騒動もあって、一時的に世間が騒然となった。

豪華な車から降りた私を撮影し、隣にいた中年男性が私にニヤリと笑っているのを見かけた人もいるようだ。

ネットユーザーたちがほどんど悪評だった。

「以前のバグり事件の時、私は信じていなかったんです。どうして新卒の女子大生がこんなに感動的なキャラクターを描けるんだろうって」

「どうせこの女は業績を上げるために、男釣りとかしただろう」

「あの男、知ってるよ。実業グループの社長の前原だよね。上場企業の社長でも攻略できるなんて。やっぱり女はお金を稼ぐのが上手だよね」

「ゲームの世界には女性はいらないんだ、彼女たちが男性の浪漫をまったく理解していないんだ」

マーケティングアカウントから、私と山水先生がスタジオで盗撮された写真も公開された。

それは私が山水先生に水を渡している時に撮られたやつ。すごく近くで、まるで彼にキスしているみたい。

私のスタイルは悪くないと自分も思っているんだけと、スーツを着ていて、まあまあ普通のコーディネートだったんだが、ネット上で見るに堪えない内容ばっかり。

「この体、なかなかいけるね、社長を攻略したのも不思議じゃないよね」

「さすがプリンセスだよ、お金を稼ぐのが早いね。手を振るだけで大勢の男が彼女にお金を持ってあげる」

「聞いた?この女は山水をモデルにキャラ設計したのだって。今、本物と関わるようになったんだって」

「まさに現実にいる夢女子だ」

「ちなみに、山水さんってホントにイケメンだよね」

「うん、同意
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