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こんにちは、隣人さん!
こんにちは、隣人さん!
著者: ウコン饅

第1話

「娘よ、ママが用意した家、まだ気に入ってる?」

大学を卒業した後、うちの母ちゃんが私のために一軒家を買ってくれた。

メゾネットの間取りは本当に気に入ってるんだけど、防音がイマイチみたい。

毎晩隣からの音が全部聞こえちゃうんだ。

もともと、夜通しで作業して疲れ果てて帰ったのに、こんな扱いを受けるなんて。

我慢できない、もう我慢できないんだ。

「水道のメーターチェックに伺いました」

ボイスチェンジャーでおじさんの声に変えて、ドアをコンコンとノックした。

誰かがドアを開けた音がしたら、すぐに逃げた。

でも、ちょっと静かにしてても、すぐに元通りになっちゃう。

本当に隣の人が性欲の強いトイプードルの転生かって疑ってる。

騒音汚染には本当に耐えられない私は朝から仕事が忙しくて、夜には静かに過ごしたいんだ。

「ガスメーターの点検をさせていただきます」

また同じ手を使ってみるよ、どれくらい耐えられるか見ものだ。

今回彼はすごくイライラしていて、いきなりドアを開けてきた。

私はドアスコープ越しに夜中でも寝ない正気を失っている色魔さんを覗いている。

おや、しっかり服を着てドアを開けに来てくれたんだ。結構図々しくもないんじゃん。

見た目はおしとやかだけど、金の縁取りの眼鏡をかけたあの人、やるね!

ドアを閉めたら、またあの音が始まっちゃった。

うそだろう。

やるな!隣の人。

しかも彼はほとんど部屋から出ないんだ。

次回は玄関でコンドームを販売しよう。

これによって、たくさん稼げるかもしれない。

トイプードルさんには本当に感心してるよ。こんな手が通用しないなんて思ってもみなかったから。

しょうがないから、ビデオ通話で母ちゃんに愚痴をこぼしたんだ。

「ママ、結構いい物件だけど、隣にトイプードルが住んでるんだよ」

「トイプードルって?」

「そうなんだよ、一日中ずっとそういうことやり続けて、もう精神衰弱だよ、信じられないなら聞いてみてよ」

母ちゃんに愚痴をこぼす機会を使って、ずっとこの家の内装が我慢できなかったって話したんだ。

へへへ、このチャンスにリフォームしたらいいな。

母ちゃんが心配そうに「この物件を買った時、あの若者に二回も会ったけど、こんな人だとは思わなかったわ。それに、前原さんがお見合いの相手を紹介してくれたんだけど、会ってみたら?いい人だったって聞いたわよ」

母は再婚していて、いつも結婚のいいところを話してるの。結婚にメリットがないと思ってたら、二回もしないよって。

私の実の父が暴力を振るったことは、彼女はまったく覚えていない。ただ、今のことだけを覚えているんだ。

今回の彼女の選んだ夫は、彼女にとって最高の選択だと認めざるを得ないけど。

「いいえ、男性が怖いんだ。男性にはいい人がいない」

私の話を聞いたら、前原さんがそばで咳をしているんだ。

この数日、社会のニュースをたくさん見たし、前に嫌な経験もしたから、どんな男性にも興味がわかないの。

「じゃあ、防音パネルを取り付ける?それとも、隣の人に忠告する?」

私は真剣な顔をした急いで母ちゃんを止めた。

「やめてよ、母ちゃん。そんな言葉知らない人に対して言い出せないでしょう。家の内装をリフォームしてくれるだけで十分だよ」

彼と「若者、節制しなさいよ」って言えるもんか。

または「若者よ、次は声をもうちょっと小さくして、自分をコントロールしてくださいね」とか、無理無理!

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