All Chapters of 月神守は転生の輪舞を三度舞う: Chapter 31 - Chapter 40

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31.魔王スカードは強きものを好む修羅なり

「奇遇だな。実は俺達もその『Fプロジェクト』を追っているんだ。でだ、利害は一致しているし俺達と同盟を組まないか?」「ふむ、確かに悪い話ではないな……?」 スカードなにやら深く頷くと、自身のごつい拳を前に突き出し、その右腕を俺に見ろと言わんばかりに見せつける!(こっ、これは! スカードの右手に装着された赤黒く怪しく輝くこの腕輪は……っ!) 「ファイラスの国宝『代償の血潮』っ!」 俺達一同の驚愕の声が綺麗にハモる! ……この場所に、このメンバー、そして『代償の血潮』……か。 何というか因果めいたものを感じられずにはいられない。(そう、あの人がいれば完璧だったけどね……) 「ち、ちょっとまったっ!」(そう、この声のって? ええええええええっ⁈) 「ス、スイ? あ、貴方現実に返されたはずじゃ?」  雫さんの驚きの声が静かにこの場に響く。 当然俺もエンシェントフレイムに変化した学も口を大きく開き驚いている状態だ。「皆っ、ご、ごめんなさいっ!」 スイさんは突然俺達の前に現れ、なんと突然俺達の目の前でジャンピング土下座をかますのであった。「私の立場からああするしかなかったのっ! お願い許してっ、ねっ雫っ、私達友達でしょ?」「……スイ、あ、あなた……」 俺と同様に雫さんも眉を潜め困惑してる模様。 流石に前回の件があることから、俺達はスイさんを信用してはいないし、出来るはずはない。「……ほう? お前はあの時の? 成程、ここの世界ではエルフの女王として転生していたのか……」(え? この感じ、スカードとスイさんは面識があるのか?) 「ス、スカードっ! 提案があるのっ! 貴方にとって魅力的な内容なの
last updateLast Updated : 2025-03-13
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32.第3の眼は真偽を見抜く

 俺達は警戒しながら上空に待機し、その様子を見守る。「ふふふ、すまぬな悪気はないのだ……。少し感情的になると、多少の天災が発生するだけだ。だから気にするな」  魔王スカードは爽やかな顔で俺達を見ているのだが……。 そ、そっかー、悪気はないんだ……。 じゃ仕方ないよね(棒)。(って、余計に悪いわ――――――――――――!)  俺は心からの雄たけびを大声で叫びたかったが、交渉に来たことをふと思い出し、かろうじて喉元で止める。 「まあ、降りて来い。交渉の続きをしようではないか?」(いやいや、誰のせいでこうなったと?)  あ……ザイアードの兵が落ちた割れ目から飛び出してきた。 そして心なしかその兵達は後方に下がっている(苦笑)……。「ど、どうします? 俺は交渉をやるだけやってみたいとは思うけど」「うーんそうね。私も色々と聞きたい話もあるし、続けましょうか……」 雫さんは恐怖で震えているスイさんを見つめ、深く頷いている。 という事で、俺達は十分に警戒しながら離陸し、再びスカードの元に歩み寄る。「確認だが、俺の為に1つの枠『異世界ゲート』を俺に譲ってくれるわけだな?」「ああ……」 俺と雫さんはアイコンタクトし、深く頷く。 ちなみにスイさんは若干涙目になりながら、激しくブンブンと首を上下に振っている。 「真夏のどっかのロックフェスに来てるのかな?」と思えるくらい激しくだ。(……なんかトラウマでもあったんだろうか? まあ、どうでもいいか) 「ふむ、ではもう1つの枠は『Fプロジェクト関係』だとして、残りの1つはどうするつもりだ?」 魔王スカードの問いに対して、俺達はしばし無言になる。(だ
last updateLast Updated : 2025-03-14
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33.罪と罰

 その表情は、醜く、恐怖と苦痛に満ちていた。(……っ! けど、流石にこれは可哀そうだ) 「こやつを上空に掲げよ!」「ははっ!」 鎧で身を固めた屈強なザイアードの魔族兵達が氷漬けになったスイさんを空高く持ち上げていく。(こいつら、な、何をするつもりだ?)  俺は、思わず地面に落ちて粉々になったスイさんを想像してゾッとしてしまう。 隣にいた雫さんも同様に青ざめていた……。「ふむ、待たせたな……」「あ、いえ……」 正直俺は複雑な思いだ。(だってスイさんはあんな性格でも俺の、俺の初恋の人だったから……)  気が付くと、自身の頬を伝って涙が静かに地面に落ちるのが自分でも分る。「……っ!」 でも、今はそんな感情に浸ってる場合じゃない……。「……お前泣いているのか?」 トラの頭を持つサイファーが初めて俺達に対して話しかけてくる。 そのサイファーの表情は信じられないことに、俺を心配しているように見えた。「……そうだな、自分でも不思議に感じている。おかしいか?」  俺のその言葉に、魔王スカードとその腹心サイファーは顔を見合わせていた。「スカード様っ、こいつはあいつらと同じ人種」「ああ、ということでだサイファーわかるな?」「ははっ!」 魔王スカード達は急に俺達の前に立つと横並びになり、それぞれ両手を自身の胸元位置構える。(な、何だ? 今度は一体何をしようってんだ?) 「我スカード汝と契約せしもの……」 スカードの声がその場に朗々と響き渡る。「我サイファー主と契約せしもの&
last updateLast Updated : 2025-03-14
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34.交渉の結果は如何に

 数十分後……。  周囲の山は消し飛び、岩は砂に変わり、木は無くなり、そこには何も無くなっていた……。 当然周囲に潜んでいたであろうエルフ達の姿もだ。「ふむ、やはり奴らはそこの魔法陣で集団転送してきていたか……」 「えっ!」 俺達は驚きながらも魔王スカードの視線を追う。 なるほど、魔王スカードが敢えて残したと思われる魔法陣が地面には描かれていた。「えっと、結果的に俺達を助けてくれたのかな?」「……そうなる。まあ、こいつらがスイと連動して動き姿を消し、ここに潜み機を狙っていたのは感知していたしな……」(あっ! ……も、もしかして魔王スカード達が目を閉じていたのって、それをこいつらに悟らせないため⁉ カッコつけていたわけでも余裕こいていたわけでも無かったのか)  魔王スカード計り知れない奴だ。 俺は魔王スカード達のその洞察力に感心してしまう。「そっか、何はともあれ助けてくれてありがとう……」 俺達は素直に頭を軽く下げる。 どうやらスカード達が俺達の前に立ちふさがり武器を構えたのは、俺達を庇うためでもあったみたいだしね。「ふむ、まあ気にするな。では、肝心な交渉の話に戻らせていただくが……」「うん」(さて、どうなる事やら……?)  正直魔王スカードの心情は深すぎて俺には読めない。 ただ、分っている事は正直に話す人間には寛容的であるし、逆に約束を破る奴や嘘を平気で言う奴には一切の容赦がない。 早い話、義に厚い男だという事だけは理解出来た。「まあ、交渉は成立だ。お前達なら信用出来るしな……」「え? や、やったあ!」 俺達は皆と嬉しさの余り、ガッ
last updateLast Updated : 2025-03-15
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35.スカードの真の願い

「ま、まあまあ守さん! では女神様、私達はどうすればいいんですか? 良ければ私達を導いていただけると有難いのですが?」「えっと、そうですね。3週目を経験していただき、もっと強くなってもらうのが……」「ふむ、女神アデレよ。そのことで少し相談があるのだが?」「はい?」「少し耳を貸せ……」「はい」(という事で、今度は魔王スカードが女神様の耳元でボソボソなんか喋り出したんですけど……)    さっきから思ったんだけど、世界広しと言えどもこの構図は中々見れないと思う……。「あっ! なーる程! それは素晴らしいですね!」「という事で俺の願いの2つ目はそれで頼む」 何やら魔王と女神様は楽しそうにワイワイ喋ってますが……?(一体何なのこの人達……。スマホがあったら間違いなく、俺写メってるよ。そして間違いなくバズってる……) 「では皆さんいいですか? 3週目行きますよー!」 話が終わると同時に俺達を見つめ、指先を虹色の光で覆う女神様。(この女神様の明るい口調、アトラクションのお姉さんかよ……)「え? てかスカードはお願い事はいいのか?」「ああ、俺の願い事は別の事をお願いすることにした」「え? 叶えて貰ってないじゃん?」「ふ、もう済んだ。まあ、直ぐにわかるさ……」 スカードはにやにやと笑い、満足げに頷いている。「……変なの」「まあ、いいじゃない。本人が満足しているみたいだし」 雫さんは苦笑しながら、俺の肩をやさしく叩く。 と、同時に俺達の体が虹色の光に包まれ、不思議な事に紫水晶の壁を突き抜け、そのまま空高く舞い上がって行く! よく見るといつの間にか
last updateLast Updated : 2025-03-15
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36.俺達に足りなかったもの

 それから数時間後、此処はファイラス城の会議室。「くそおっ! 可笑しいだろ……!」「……お前のその何でも会話で解決出来ると思う甘い考え改めた方が良いと思うぞ?」「のじゃっ!」 学とノジャが何か言ってますが……?(ははっ、脳みそ筋肉の人達に言われてもなあ……?)  俺は少しムッとしながらもその内容を軽くスルーし、椅子に深くもたれかかる。「……うーん、こうなったら例の計画を進めるしかないのかな」 雫さんもため息をつきながら、俺同様椅子にもたれかかる。「……ですね……」(くそ、この感じ、俺と魔王スカード以外は俺達が女神様と交渉した記憶が無さそうだな……) 会話の内容からして、交渉が最初からなかったこととして進められているしね。 そんな話をしていると会議室のドアを軽くノックする小気味よい音が聴こえてくる。「どうぞ……」「失礼します」 部屋に入ってきたのは、宰相ガウス、ゴリさん、財務大臣ギール、騎士団長、城下町の町長などであった。「……で、どうでした?」 宰相ガウスは俺を真っすぐな眼で見るなり、直球な答えを俺達に求める。(俺のこの表情を見て察しているクセに、なーにが「どうでした」だよ……。しれっと言葉による回答を求める冷徹さがガウスらしいなとは思うが……)  この時、俺は先程女神様が言っていた言葉をふと思い出してしまう。(『ファイラス国が豊かになったのも、元々優秀な家臣が揃っていたからです』か、確かにこの人達はとても優秀だ。だからこそこうして安心して頼れるんだよなあ……) そう、ザイアードで
last updateLast Updated : 2025-03-15
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37.ルモール森林の罠

 それから時はあっという間に過ぎ、20日後のこと。 魔王スカードが率いるザイアード全兵は道中にある障害を全て力づくでなぎ倒し、ひたすら前進していた。 魔の大行軍に止められぬものは無いと言わんばかりにである。 そんな中、その魔の大軍は木々がうっそうと生い茂り白くモヤがかっている森林に入っていく。 その名はルモール森林。 ファイラス領土にある最大規模の森林であり、年中霧が深く視界が悪い場所で有名だったりする。 なんでも、森林内にある特殊な植物が霧を常に発生させているとか……。「ふむ、霧深く視界が悪いな?」「スカード様っ! 明らかに罠の可能性が高そうですね」 ザイアード軍の先頭にいた魔王スカードと腹心のサイファーはお互いに目を合わせ、深く頷き高速詠唱を素早く唱えていく。「……異常なしだ」「俺もです、スカード様っ!」 魔王スカードと腹心のサイファーはそれぞれ、罠探知魔法と生命探知魔法を使い森林内に異常がないか調べたのだ。「で、どうします? スカード様っ!」「……念には念をだ。先兵に目視レベルで探らせよ!」「御意っ!」 慎重な魔王スカードはサイファーに全軍を指示させ、ルモール森林の入り口付近一帯を探らせる。 それからしばらくして……。「スカード様っ! 異常なし、被害なしとのことです!」「……杞憂だったか、全軍行進を再び始めよ!」「ははっ!」 異常なしの報告を聞き、魔王スカードは再びザイアード全軍に再行進の指示を出す。「この感じだと、きっと何もないと思いますよ」「……だといいがな」 視界が悪いものの、屈強なザイアードの兵達はお構いなしに力強く前進していく。 人とは明らかに違う優れた魔力と体力。 さながら目前の大木が鈍い
last updateLast Updated : 2025-03-16
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38.気づいた異変

「思い起こせば今まで、行軍中に何も無かったのがそもそもの罠の一つだったようです……」 「……ふむ、お前の言葉確かに間違いでないし、俺もそのように感じていたところだ。早い話がこの俺のミスであり、お前達を咎める事は一切ない。だから遠慮なく続きを語ると良い……」「そ、それは違います! 魔王スカード様が悪いのではなく、このサイファーめが至らなかったのがそもそものミスなのです! どうか、どうかこのサイファーめに罰をお与え下さいっ!」 サイファーは魔王スカードのその言葉に心を心底痛め、スカードを庇うように弁明していく。「ふふ、良い。確かにお前が進言した内容は事実。だがな、それを聞いたこのスカードが最終判断を下したのだ。だからお前は気にすることはない……」 「う、うう、す、すみませぬ……」 腹心サイファーはその大きな体で地面に土下座をし、魔王スカードにひたすら平謝りをする。 その様子を見ていたザイアードの伝令兵はなんとなく流れを理解し、サイファーの為にも話を続けることにした。「あれは、数時間前のこと……。俺達ザイアード兵は霧が深いルモール森林をひたすら前進していました。森林の中は更に霧が濃くなり隣の兵の存在くらいしか確認できない状態でした……」 「そうだな……。俺の魔力感知にひっかからないところを見るとこの霧は自然発生したものだろう……」「で、ですよね。俺も先ほど色んな感知魔法を使って、周囲探索をしていましたが何も怪しいところは発見出来ていません!」 ただひたすらに忠臣であるサイファーは慌てて立ち上がり、魔王スカードに歩み寄り、そのフォローする。「い、異変に気が付いたのは高樹齢の大木が見え始め道の分岐が激しくなり、各々がバラけ行軍していたころでした」 「ふむ、続けよ」 ザイアード兵は震えながら続きを語って行く。 恐らくその時の様子を思い出し、恐怖におののいているのだろう……。 魔王スカードはザイアード兵のその様子を見ながら現在の心理状態を冷静に分析していた。「しばらくして、再び合流した時に結構な数の兵がいなくなっていることに気がつき……」 「まるで神隠しだな……」「じ、情報を共有させるために他の兵と、か、会話しようとしたところ……」 「……ところ?」「こ、声が出なかったのです……。入り口からしばらくはいった場所までは声が出せて
last updateLast Updated : 2025-03-17
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39.シツジイの助言

「ほう? シツジイよ詳しそうだな? 話せ……」「この魔法を遮断する結界には希少な魔石を使うのです。これ単品では効果は発揮出来ないので、効果を発揮させるために加工と魔法陣が必要にはなりますが……。そしてこれは音を遮断する静寂の風石よりも、もっと希少なものなのです」 シツジイは握りこぶしより2まわり程小さい真紅に輝く魔石を懐から取り出し、魔王スカードに手渡す。「ほう? つまり?」「ルモール森林すべてを遮断するのにファイラスでとれる魔石を全て使っていると逆算出来ます」「……シツジイがそのように考える根拠はなんだ? 述べて見よ」「ファイラスの宝石鉱山で稀にこの魔石が発掘されることはスカード様もご存じのはず」「……そうだな」 アグール火山に太古から住む龍がこの魔石を生み出すのに関係していると噂されていることを魔王スカードは確かに知っていた。「この森林だけでも数年前のファイラスの宝石生産量から取れる魔石の数年分ほどの量は使われていると思われます」 シツジイはその算出データが書かれた資料を黒カバンから取り出し、魔王スカードにそっと手渡す。 それからしばらくして……。「成程、見事な資料だ。お前を信じようシツジイ……。ところで、シツジイが算出基礎で用いているものは数年前のデータであろうし、近年生産量が増えている可能性は?」「……斥候情報によるとここ数年、年々宝石の生産量が少なくなっていると聞いております。メインで採掘している場所については、体積的に考えて枯渇することはあっても多くなることはないと思いますが」 シツジイは今度は魔王スカードにファイラスから極秘で入手した、アグール火山の見取り図とそこで発掘しているメインの発掘場のポイント図を提出する。「……成程、宝石自体いつか枯渇するものであるし、急に増える理由はないか…&hel
last updateLast Updated : 2025-03-18
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40.会議は踊りまくる

 それから数時間後、此処はファイラス城内会議室。「イエーイ!」「やりましたな!」 心地よいハイタッチの音がファイラス城会議室に響きわたる。 ファイラス城に帰還した守達は宰相ガウスら重臣達と、ザイアード軍掃討作戦の成功の喜びを分かち合っていた。「いやー、あんなに上手くいくとは思いませんでしたな!」「流石ガウス! 地の利を生かしてあんなエグイ作戦を思いつくなんて……」 俺は作戦を考えた功労者であるガウスを労って、ワインをガウスのグラスになみなみと注ぐ。「はっはっは、そんなに褒められても困りますなあ? この作戦は鉱山などの労働者や魔法兵団の方々にも協力してもらったからこそ出来た作戦ですしね」 ガウスは自分で言った言葉を嚙みしめるようにワインを飲み干していく。 ガウスは終始笑顔ではいるものの、顔や手などはすり傷だらけではあった。「そうだよね……。この作戦は兵だけでなく、ファイラスの住人みんなにも協力してもらったからこその成果ですものね」「だね」 俺もガウスや雫さんと同じ考えだ。「ぷはー上手い……! 口の中の傷にしみますが、勝利の美酒ということで今日だけは許してもらいましょうか……」「そうだね……。これからしばらくは飲むことは出来なそうだしね」「では、勝利とこれからの戦に向けて乾杯!」 ファイラス会議室内には複数のグラスが打ち鳴らす軽快な音と賑やかな談笑が響き渡る……。 そう、今だけは……。 俺達は勝利の美酒を飲みながら今までの苦労を思い出していた。    ♢ 時は遡り、20日前のファイラス城作戦会議室……。 会議室の10人ほどが囲える木製の広いテーブルがある。 その周りに俺達いつものメンツ、それに宰相ガウスら重臣達、ゴリさん、城下町の町長など、これからの作戦に欠かせないメンツが揃い論議中であった。「……では2人の魔王の能力の分析が少し進んだので、要警戒の能力だけ情報共有させてもらうね?」 雫さんの言葉に一同は静かに頷き耳を傾ける。「2人に共通しているのは『色んな探知魔法』を使えること」 「……して、具体的には?」 雫さんの話の重要性を感知し、ガウスは耳を傾けている。 「んー色々あるみたいだけど……。中でも罠感知・生体感知・魔法感知・音声感知が要注意かな?」 「それまた厄介な能力ですな……」  確かに、ガウスが
last updateLast Updated : 2025-03-19
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