All Chapters of 月神守は転生の輪舞を三度舞う: Chapter 51 - Chapter 60

65 Chapters

51.ヒーローは遅れて来るっ!

 俺は涙を拭いながら、急いで腰に下げていた愛用の魔法剣を抜剣する。(魔王スカード達は何処だっ!) 俺は素早く魔王スカードとサイファーを見つけれたが、驚いた事に浮遊魔法で遥か上空に浮ている⁈「チャンスよ、守さん! コンヤニはもう足が使えないから、戦力半減よ!」    雫さんは魔法の弓に矢をつがえ、力強く叫ぶ!「え? どゆこと?」 「さっきサイファーが使用した高速移動『雷虎疾風』は魔法無しでも使えるんだけど、魔法無しで使うとその反動として足が歩けないくらいボロボロになるのよ」(そ、そうか! 『天罰の涙』が効果を発揮出来ればザイアード側の勝利は確定だっただろうから、サイファーは賭けに出てた訳か!)  サイファー、見た目は強面のトラ頭の亜人だけど中々知恵が働く大胆な奴だ。 が、『天罰の涙』の効果が相殺されたのは魔王スカード達にとっては大いなる誤算だったのだろう。 ということでだ……。 俺は剣の切っ先を頭上にいる魔王スカード達に向け、大声で叫ぶ。「覚悟しろ、魔王スカードっ!」「……クク、これは少々俺達が不利かもしれんな……」 「……少々? ふざけるな! お前の負けは確定している魔王スカードっ!」「クックック……。守、お前やはり面白い。そして俺にとって最高の存在だ……!」 魔王スカードは不敵な笑みを浮かべ、遥か上空から俺達を見下しているが……? 奴のこの余裕、決してブラフとは俺は思えない。(まだ奴らには何か切り札的な物があるというのか……?)「サイファー、余興だ……。久々にアレをやるが魔力はまだあるか……?」 「ははっ! スカード様っ! いけますっ!」 魔王スカード達は上空にいるまま横並びになり、それぞれ両手を自身の胸元の心臓の位置に当てる。「我スカード汝と契約せしもの……」 スカードの声がその場に朗々と響き渡る……。「我サイファー主と契約せしもの……」 更にはサイファーもそれに習い魔王スカー
last updateLast Updated : 2025-03-30
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52.アーマーアームド

「待たせたな守! 悪い、ザイアード城内の負傷兵を片付けるのに結構手間取った! って? お前達を覆っているその不思議な赤い光は何だ?」「おせーよ学! この光はリタイヤしたノジャの恩恵だ、察しろ! でな、例の予定は変更し、俺と学だけで例のやつをやるぞ!」「な……? わ、分かった!」   学はノジャの事に動揺しつつも軽く頷き、俺の近くに着地する。「じゃ、俺達もやるぞ!」「おう!」 俺と学は横並びになり、それぞれ両手を自分達の胸元の心臓の位置に当て契約呪文を唱えていく。「我守汝と契約せしもの……」 俺の声が戦場の剣劇の金属音と共に朗々と響き渡る!「我学主と契約せしもの……」 そして学も俺の声を追う……。 (ついにこの技を出すときがきた! 対魔王スカード用に磨いたこの技をっ……!) 俺は学と共に呪文の詠唱をしながら、数か月前の事を思い出していた。   ♢  そう、あれは火山でノジャと初めて出会ってしばらくした後の事……。 俺と学は戦闘の訓練をファイラス城下町出入口から少し離れた平原にて行っていた。「あ、守君ちょっといいかな?」「のじゃっ!」 そんな最中、雫さんとノジャがこちらに向かって小走りでかけよってくる。 「あ、うん」 俺達は訓練を中止し、雫さんの話に耳を傾ける。 雫さんは何やら手に分厚い本を持っているのが気になる。 俺の視線に気が付いた雫さんは、俺に向かってにっこりと笑いかける。「えっと、ファイラス王国の文献を調べたらね、実はノジャちゃんと契約している者はノジャちゃんが変身した鎧や武器を装着出来るらしいの!」「なるほど、ウェポンアームドやアーマーアームドが出来るのか! かっけえな!」 学は雫さん
last updateLast Updated : 2025-03-31
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53.これが人の集の力

「くっ、くそっ届かねえっ……!」 ……そう、残念ながら中々弓矢は奴らには届かない!(くそっ、流石スカード! 上空で呪文を詠唱している理由は弓矢が届かない呪文詠唱中の無防備を補填するための強行動だったのか……!) 雫さん情報によると、魔王スカードの本体は魔法は吸収無効化するが、『強い衝撃の物理攻撃がは弱点』だそうだしね。「うおおお! 見ろよ! 弓兵将ヒューリ様の弓矢数本が魔王スカードに当たっているぞ!」 弓矢が魔王スカードに当たっている事実に弓兵達の歓声が上がる。 が、よく見ると、スカードの体に直撃する前に奴の周囲を覆う青白い電流の如きバリアに阻まれ弾かれているではないか!「な、なんだとっ⁈」 それを見て呻く弓兵将。「見ろよ! ヒューリ様の剛腕から放たれている弓が全て弾かれてるぞっ?」「じゃ、俺達が射るのは無駄なんじゃ……?」 弓兵達の動揺のどよめき声が上がる。(けどな、その行動は決して無駄じゃないっ! 意味がある行動なんだ……!) 「……弾かれているけど無駄じゃない! 射ることによって魔王スカード達の呪文の詠唱を遅れさせることができるし、魔力も削ることも出来るのよ! だから皆っ、決して諦めないでっ!」 そう、雫さんは解析スキルによりアーマーアームドの弱点を熟知していたのだ!「ふっ!」 雫さんは有言実行すべく、魔法の弓で魔王スカード達を射抜いていく! 結果数本届いたものの当然弾かれる。 が、それでも必死に気合を入れて黙々と射抜く雫さん。「お、おいっ! 王女様があんなに必死になっているのに俺達が諦めるのはおかしいよな……!」「な、成程っ! ダメージが通らなくてもいいわけか……!」「じゃ、俺達も出来る事をやろうぜ!」
last updateLast Updated : 2025-04-01
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54.拮抗する力

「よし、行くぞ学!」「おう! 体の操作はまかせろ守!」 若干説明させて頂くが、このモードの凄い所は『意識を共有し俺の体を学が、鎧を俺がと、どちらも動かせる』ことだ。 早い話がこの魔法って、『主と契約者が意識を共有化する武器防具のトランスフォーム』魔法なんだよね。「いくぞ! スカードっ、覚悟しろ! おおっ! 紅蓮のと息っ!」 鎧の主導権を握っている俺は、鎧の口の部分から紅蓮の炎に包まれた灼熱のブレスを吐かせる! なお、このブレスはエンシェントフレイム時よりも威力が数倍跳ね上がっており、直撃すれば千体くらいのデーモンなら一撃で屠ることが出来るヤバイ威力を持つ! が、ブレスが直撃する瞬間、魔王スカード達は鳴り響く轟音とともに真っ白な光に包まれる!「ひいっ! ら、落雷⁉」 その異常事態にどよめくファラス兵一同。「今契約がなされる!」 「トランスフォーム! モード『白虎雷鎧』っ!」 そんな最中、上空から朗々と聞こえて来る魔王スカードの声っ!(くそっ! 魔王スカード達の契約呪文が完成してしまったかっ! しかも、俺達の攻撃を上手く雷の力で相殺してくれる始末!) 流石は正真正銘本物の魔王、色々と魅せてくれるっ! 「まずいわ、皆っ、この場からなるべく遠くに離れてっ! ガウスは全兵を最初の位置まで下げて!」「了解っ! はあっ! 全員後方に全力で退避ッ! 死ぬ気で走れっ!」「う、うわああー!」 この惨状を見ていたファイラス兵はガウスの号令と共に、まるで蜘蛛の子を散らすように後方に、ファイラス城方面へ散って行く!「う、ウオオオオおっ! 逃がすかあっっっっ!」 それを見ていたスカードは、まるで落雷が落ちたかのような凄まじい怒声を上げる! その声に呼応するように空はあっという間に漆黒の雲に覆われていき、大気が震えていく……!「……各将は私の側に……。空から舞い降り
last updateLast Updated : 2025-04-02
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55.魔王歓喜せり

「ぐっ……!」 魔王スカードの鋭い右ストレートが俺のボディをえぐり、感覚共有者である学が呻き声を上げる。(ててっ!) 当然それは俺にも伝わって来るのであまり被弾しないで欲しい。「こなくそっ! せいやあっ!」 が、学は負けじとその相手の勢いを利用し、足を軸に回転させ、お返しとばかりに鋭い回し蹴りを魔王スカードの顔に直撃させる!「ぐ、くっ!」 スカードはその捨て身のカウンター気味の重い蹴りにたまらず呻く。 少しずつではあるが、お互い被弾しつつある……。 けど、お互いのアーマーアームドの耐久力が強く致命傷にはならない模様。 このまま変化が無ければ、後は総体力・気力・魔力の勝負になるが……? 長期戦だと俺達は学の変身時間制限の都合で分が悪くなるので、それは避けたいところ。『どうだ、守。何か勝機になるものは見えたか?』『今の所実力が拮抗していて、勝機は例のとっておきくらいしかないな』 俺達は意識の中で勝利に繋がる情報の共有化をしていく。『わかった! じゃ、守のプラン通りこのまま殴り合いをしていくぜ!』『任せる! 俺は引き続き分析していき勝機を導き出すよ!』 ……ということでだ、俺は引き続き分析作業をしていく。 今の所互角には見えるが、冷静に他の所で比べるとそうでないのが分かる。 まず、体力。 魔王スカードは先程のファイラス兵とゴリさん達の攻撃により、少しは削られている。 そして、サイファーは『雷虎迅雷』を魔法が使えなかった時に使用した反動で足がボロボロである。 俺は正直周りの人間を指示していただけなので、余力が有り余っている。 学はザイアード負傷兵を殲滅してきたのと、こちらに飛んで移動してきたこともあり少しばかり体力が減っているようだ。 とか俺が分析作業している間にも、2人の激しい攻防は続く
last updateLast Updated : 2025-04-03
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56.勝機を探れ

(それは兎も角、次の分析っと……) 次は気力。 2人の魔王については正直計り知れない。 分かっていることは、俺達が国単位で仕掛けた策略で結構削られているという事。 俺達については、やる気マンマンで気力は充実している。 んで最後に魔力。 これまた2人の魔王については総量が計り知れない。 ただ、スカードについては『天罰の涙』、そしてサイファーと連携して使用した多数の高位の魔法を使用したことを考えると残りの総量はかなり少ないと思われる。 実際に今スカードが使用している魔法って、『雷虎迅雷』だけだしね。 サイファーについてはスカードよりそもそもの総量が少ないと思われるし、結構無茶をして魔法を使用していると思われる。(実際アーマーアームドする前にスカードがサイファーに『まだ魔力はあるか?』と確認していたのがそれだ)  で、スカードが身に付けているアーマーアームド。 よく見るとわずかにだけどヒビというかほころびが見えてき出したので、そこがキーになるのかなと俺は答えを導き出した。(そして、俺達だがそもそも魔力はないっ! 言い切ったっ!)  エンシェントフレイム化した学がその間だけかりそめの恩恵を受けているだけの話である。 以上が俺達と魔王2人の比較分析だが、この戦いでは更に重要なファクターがある。 それは……。 俺は雫さん達とファイラス兵一同に目を向ける。(そう、スカードにはもうサイファー以外仲間がいないが、俺達には仲間が沢山いる事実だっ!)  人類の長い歴史からして個人プレーだけで勝者になったものはいないのであるっ! という事で……。『学っ! 勝機だ! サイファーが弱ってきている!』『みたいだな、では手筈通りにいくぞっ! お前は右手だけ操作していろ守っ!』『おう! 防御と左手での攻防は任せたぞ学!』 俺達は情報を共有
last updateLast Updated : 2025-04-04
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57.魔虎神雷

「ク、クククク……」 スカードは怒りとも歓喜ともとれる不敵な笑みを浮かべている? その為か、スカードの肩が若干揺れている様にも見える……って⁈ よく見るとスカードが装着しているアーマーアームドを覆っていた青白い光が更に強くなり、なにやら激しい異音が響き渡っているのだが……?(な、なんだ、こ、これは……? なんだがとっても嫌な予感がするんだけど?)  俺は雫さんを見つめるが、その雫さんは静かに横に首を振っている。(雫さんの未解析の技か。なるほど、スカード達のとっておきってわけか……⁈) 「……数百年ぶりだな……。この状態になるのは……」「何ッ⁈」「……この状態になるのは、お前で2人目だということだっ守っ!」 スカードはその咆哮と同時に俺達に急接近してくる!(は、はやっ……?)  一瞬消えたかのように見える程の移動スピード! が、俺達は瞬時に迎撃体勢を取る。「……お前何処を見ている?」(なっ? 後ろ? 今確かに正面から向かってきていたはずっ! が、大丈夫だ、学がしっかり防御してくれる……)  「遅いな……?」「かはっ?」 俺は俺の左わき腹にスカードの重い拳が突き刺さりのを感じ、たまらず呻き声を上げる。(なっ? ひ、左?)  「くそっ!」 俺は捨て身の食らいうち狙いで、右手に握った剣をスカードに向かって突きを繰り出す! が、もうそこに奴はいない。(こ、これは……ざ、残像現象……?) 
last updateLast Updated : 2025-04-05
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58.これは戦争なんだ

 弓が飛んできた方向を瞬時に追うと、遠目に見えるは雫さんとヒューリが弓を構えるその姿。「ぐうっ!」 だからか、スカードは苦痛の呻き声を上げていた。 その痛みのせいか一瞬スカードの体が浮き、俺の腰にまわしていた手の力も緩む!(い、今がチャンス!)「お、おおおっ!」 俺達は気合を入れ、スカードの両手を勢いよく振りほどく! と同時に奴のアゴに向かって頭突きを食らわせる!「がっ!」  スカードは呻き、たまらずよろける。 続いて体勢の崩れたスカードに勢いよく体当たりをかまし、俺達はやっとのことスカードから解放される結果となった。 (はあ、はあ、あ、危なかった……。ありがとう、ノジャ……)  というのもノジャの加護が無ければ、俺達は恐らくとっくの昔に感電死していただろう。(もっとも今のスカードの電撃を食らい、加護が切れてしまったけどね……)  雫さんを見ると、あちらもその加護は切れていた。 なるほど、この効果は2人で共用しているものだったんだろう。「うっ? くっ!」 俺達は気合で立ち上がろうとするが電流のせいで体が痺れているため、よろけ情けないことにその場にへたり込んでしまう。「守様、だ、大丈夫ですか? 今、状態回復魔法をかけますので、しばらく大人しくしといてください……」 小走りで駆け付けたウィンディーニが状態異常回復魔法を俺達にかけていく。「あ、ああ……」 素直にありがとうと言いたかったけど、申し訳ないが麻痺している為か舌も回らない状態だ。「……スカード申し訳ないけどこれは決闘じゃない、国単位の戦争なのよ……」「……然り……」 雫さんとヒュ
last updateLast Updated : 2025-04-06
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59.全てはこの時のために

「はっはっはっ! 守様、大人しく寝ていれば良いのに!」「ぬかせ、ガウス! お前に美味しいとこだけ持っていかれてたまるか! 冗談言ってないで、挟み込むぞ!」「ははっ!」 俺とガウスはスカードを挟みこむ様に左右に別れ、上手く連携し、追い込んでいく!「ぬっ! ぐうっ!」 それに対しスカードも懸命に対応しているが、正直分が悪すぎると俺は思う。 というのも俺とガウスの師弟コンビの息の合った連携、更には雫さんと学の息の合った支援、そしてファイラスが誇る各将と粒ぞろいの人材のバックアップがあるのだから……。 そしてこの猛攻に耐え切れず、スカードのアーマーアームドに細やかなヒビが増えてきているのが分った。(よしよし! 間違いなく追い込んできている証拠だ!)「守さん! 今、サイファーの解析が終わったわ! サイファーはもう体力、魔力共につきかけている! やるなら今よ!」「分かった、ありがとう雫!」(……あ、雫さんのこと初めて呼び捨てしてしまった……。そして雫さん、顔若干赤くなってんな、うん……) これは恥ずい。 が、今はスカードに集中したいところ。『てことで、手筈通り頼むぞ学!』『はいはい……』 俺と学は心の会話を終え、右手以外の全身の主導権を学に任せる。 そう、この時の為に取っておいたとっておき! それをスカードに食らわす為にね……! 刹那、そのチャンスが訪れる! スカードの鎧の隙間に雫さん達が射た弓矢が数本刺さり、奴の動きが極端に鈍くなる!「うぐうっ……!」 だからか、スカードが苦しそうに呻いている! そして、ガウスは当然そのチャンスを逃さない!「はああっ!」 ガウスはここぞとばかりに気合の入った必殺の
last updateLast Updated : 2025-04-07
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60.破壊神

(本当は、俺よりも剣術が優れている雫さんがこれを使う予定だったけどね)  だから、俺に雫さんはあの時この黄昏の剣を託したのだ。 よく見るとサイファーも元の姿に戻りスカード同様地面にうずくまっていた。(おそらくアーマーアームドの耐久が限界値を超えたんだろうな……)  それを見たガウスは俺の右手を握り、掲げ勝どきを上げる!「聞け! ファイラスの全兵そして国民よ! ザイアードの大将魔王スカードをファイラス国王守様が打ち取ったぞー!」「うおおおおっ! やったぞ皆っ! 俺達の勝利だっ!」「ファイラス軍万歳っ!」 遥か後方に下がっていた全兵が歓喜の大声を上げながら、次第にこちらに近づいてくる!(よし、もういいだろう)「……アームド解っ!」 俺は学のアームドを解除し、その場にへたり込む。  学も同様にへたり込んでいた。「守、学っ!」 気が付くと雫さんも俺達の元へ駆け寄ってきた!(この感じ、終わったのか……?) 俺は隣で親指を立て、爽やかな笑顔でこちらを見つめている学を見ながら激しい戦闘に終止符が打たれた事を実感したのだ。「ッ⁈」 何故か急に寒気と、胸騒ぎがする……⁉ 俺は反射的にスカードが倒れていた場所に目を移す。 何とスカードは驚いた事にその場に立ち上がり、仁王立ちしているではないか!「ば、馬鹿なっ! お前は守様によって心臓を貫かれたはずだぞっ!」 ガウスは剣を再び抜き、その切っ先をスカードに向け威嚇する。 俺達も急いで立ち上がり、警戒態勢をとるが……?「……なんかスカードの奴、ぼーっとしているし様子が変じゃないか?」「う、うん……。目がなんか真っ赤に変わっているし…&hellip
last updateLast Updated : 2025-04-08
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