大学の同窓会、クラス代表が高級クラブを予約してくれた。そこにいるモデルたちはイケメン揃いで、私たちに一流の世界を見せたいらしい。確かに彼らはかっこよかった。トイレから出たところで、まるでキツネが化けたような色男に出会った。彼のウインク一つで心臓が止まりそうだった。彼も酔っ払っていて、こう言ってきた。「お姉さん、僕305号室なんだけど、どうやって戻るのかわかる?」完全に酔っ払っていて、自分の仕事場で迷子になるなんて。彼は私よりも頭一つ分背が高く、少なくとも185センチはありそうだった。声は温かみがあり、少しだけハスキーで、彼がベッドでどんな風になるのか想像するだけでも恐ろしい。色気に負け、私は彼の手を引いて囁いた。「迷子なの?お姉さんと一緒に来なさい」そこからはもう止められなかった。酒が覚めると、部屋の惨状を見て深く考え込んだ。恋愛経験がないわけじゃないが、こんな職業の人と寝るのは初めてだった。流石の私でも分かる。こういうことは金を払わなければならないんだ。彼が死んだように寝ている間に、私はそっと服を着て、親友の小林峰子に電話した。彼女はナイトクラブの女王と呼ばれていて、きっと相場に詳しいだろう。「ああ、それはね、体格や顔立ち、あとサービスの質によるけど、最高級の人はめっちゃ高いよ。どうしてそれを?」私はベッドの上の男にちらりと目を向けた。彼の顔は言うまでもなく、布団はちょうど腰まで覆っていて、腹筋がきれいに並んでいるのが見える。長い脚もまっすぐで美しかった。昨夜、彼がかすれた声で恥ずかしそうに「お姉さん」と呼びながらも、まるで獣のように激しく動いていたことを思い出し、私は痛む腰を押さえて唾を飲み込んだ。それはもはや食事ではなく、まさに豪華な饗宴だった。気まずさを避けるために、私はその場に財布を置き、昨日下ろしたばかりの現金を入れておいた。金額が足りないかもしれないと思い、念のため携帯番号を書いた紙も残しておいた。峰子とシェアしているマンションに帰ると、彼女が興奮して私をソファに引っ張り、彼氏の写真を見せようとしてきた。腰が痛いのせいで、あまり興味がなかった。「いいよもう。歴代の彼氏の写真を集めればアルバムが作れるじゃん。どれも二ヶ月以上続いたことないのに」「今回は違うのよ。今
最終更新日 : 2024-10-10 続きを読む