入江紀美子は単刀直入に言った。「高橋校長、私が今日来たのはこの件の為です」高橋文彦は少し意外だった。「そうですか?コンピューターが得意なのは男の子の方ですか?それとも2人とも?」「佑樹です。もう1人は既に入学していて、名前は森川念江です」高橋校長は少し驚いた。森川社長の息子の母親は入江社長だった?彼は塚原悟を見て、わけありだと分かったので、それ以上何も聞かなかった。「入江さん、安心して子供達を当校に通わせてください。当校としては必ず全力で育成する所存であります。それと、前日貴社からのスクールユニフォームのデザイン稿をいただきましたが、うちの父は大変気に入っています。」紀美子は笑って答えた。「弊社のデザインを認めてくださり、ありがとうございます……」30分程雑談をしていると、2人の先生は子供達を連れ戻してきた。先生達は高橋校長に嬉しく伝えた。「校長先生、この2人は自発的にうちの入学試験を受けてくれました。成績も出ています。十分うちの入学条件を満たしています!」高橋校長は嬉しくて立ち上がって言った。「よかった!入江さん、もし良ければこのまま転校手続きを進めてください!」紀美子も驚いて、まさか子供達が自発的に試験を受けて、しかも見事に合格したなんて思わなかった。子供達3人とも賢いのは、森川晋太郎の遺伝子が強すぎたというべきだろうか……「紀美ちゃん?」悟は呆然としていた紀美子に呼びかけた。我に返った紀美子の顔には少し気まずさが浮かび、「ごめん、子供達が試験に合格したのはちょっと意外すぎて、つい……高橋校長、すぐにでも転校と入学手続きを進めますので、子供達のこと、宜しくお願いしますね」と頼んだ。「ご遠慮なさらず、我々としても必ずこの子達を立派に育成します」この件が落ち着いてから、紀美子は杉浦佳世子と露間朔也に報告の連絡を入れた。佳世子はそのまま紀美子と朔也とのグループチャットを立ち上げた。「紀美子、おめでとう!今夜はお祝いのパーティをしよう!」「俺も賛成!2人の子供にとって人生初めてのマイルストーンだし、夜は俺がでっかいお祝いのパーティを手配するから!」紀美子は「???」と戸惑った。傍にいる子供たちの嬉しい姿、そしてグループチャットでの佳世子と朔也によ
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