梨花も綾乃と同じように、お腹は目立っていなかった。彼女のお腹はまだ平らだったが、最近は寝ることが多くなり、食欲も増していた。元々彼女の体質は太りやすかったが、以前はトレーニングをして体型を維持していた。しかし、ここ1ヶ月の生活で、彼女は十数キロも体重が増え、顔も一回り大きくなってしまった。幸い身長が高いため、少し筋肉質に見えたが、元々美しい顔立ちではなかった彼女が太ると、その外見はますます魅力を欠いた。翠星は女性の美しい顔立ちを好むわけではなかったが、この顔を見るたびに、ますます嫌悪感が湧いてきた。「翠星、もう何日も会いに来てくれてないわね」梨花は会うとすぐにくっついてきた。その瞬間、翠星の体全体に鳥肌が立った。彼は吐き気をこらえながら、笑顔を浮かべた。「だから、今日は来たんだよ。最近忙しくてね。おとなしく家で待っていて。忙しさが落ち着いたら、産婦人科に一緒に行こう」梨花はお腹を抱えながら、体に増えた脂肪を気にしていた。「私のお腹、前より大きくなったでしょ?うちらの赤ちゃん、すごく健康よ」この時点で、妊娠初期の胎嚢はまだ1.5センチしかないので、当然お腹は目立たなかった。彼女の腹部の膨らみは完全に脂肪であり、それを一目見るだけで、翠星は食欲を失ってしまった。梨花が以前痩せていた頃から、明かりを消して営んでいた。彼女を綾乃に見立てないと、彼はセックスすることができなかった。梨花は翠星の手を引いて、自分の腹部に触れさせようとした。妊娠後、翠星が彼女に触れることはなかった。毎回、胎児への影響を心配して拒否し続け、二人のは性行為どころか、接触すらしなくなった。梨花はますます不安を感じていた。この瞬間、翠星が手を引っ込めると、「梨花、おとなしくしていて。仕事に行かなきゃいけないんだ。終わったらまた来るから」と告げた。梨花は拗ねて、朝食を一緒に食べてから出かけろと言ってきた。翠星は彼女の性格を知っていたため、仕方なく食事を共にし、それから出発した。彼が去った後、一人でゆっくりと歩みを進める人物がいた。つい先日、自ら進んで梨花の世話をすると申し出ていた夏希だった。「夏希、手に入れた?」「はい」夏希は手に持ったSDカードを揺らしながら答えた。数日前から、翠星に何かおかしな点があると感じていた。それに加えて、
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