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第0199話

翌日。

窓の外は曇り空で、霧が立ちこめていた。綿は電話の音で目を覚ました。

寝返りを打ち、画面に「雅彦」の名前が表示されているのを見て、無情にも切った。あいつが真面目な話をするわけがない。

しかし、すぐにまた電話がかかってきたので、何か大事なことがあるのかもしれないと思い、目を閉じたまま電話に出た。

「何の用?」と冷たく言うと、雅彦は笑いながら言った。

「まだ寝てるの?ボス、今ネットでバズったよ」

「何の話?」と怪訝そうに答える綿に、雅彦は「早くツイッターを開いてトレンドを見てみなよ」と言って、電話を切った。綿にトレンドを確認させるためだ。

綿は目を開け、あくびをしながらツイッターをチェックした。インターネットに接続すると、通知が次々と入ってきた。

彼女はニュースのタイトルに自分の名前があるのを見つけた。

「夜の音楽噴水公園で、桜井綿と韓井司礼が楽しげに過ごす! 甘いロマンチックな時間、完璧な相性!」

「桜井綿、婚姻危機か?桜井綿と韓井司礼が一緒に夕食を楽しみ、韓井総一郎氏を見舞った後、音楽噴水公園で遊んだ模様」

綿は軽く口角を上げ、コメントをクリックした。ネットユーザーたちは議論に熱中していた。

ユーザーA:つまり、彼女は本当に高杉輝明と離婚したの?離婚してすぐに新しい相手が見つかったの?

ユーザーB:桜井綿と韓井司礼、結構お似合いだと思うな。韓井司礼もかなりイケメンだし!

ユーザーC:高杉輝明が振られた?最高じゃないか。

ユーザーAがユーザーCに返信:離婚したとしても、桜井綿が振られたほうじゃないの?

ユーザーCがユーザーAに返信:何言ってんの、当然美女がクズ男を捨てたんだよ。高杉輝明、婚内不倫の最低男だからな!

綿は目を細め、このユーザーC……なんか鋭いコメントだな。

言い方が妙に、ある友人に似ている気がした。

綿はそのユーザーのプロフィールをチェックし、横浜からのIPアドレスを確認して納得した。やっぱり知り合いだ。

すぐに玲奈にメッセージを送った。

「暇なのね、わざわざネットで他のユーザーと喧嘩してるなんて!」

玲奈はすぐに返信した。

玲奈「みんなにちゃんとわかってもらわないとね、あんたが高杉輝明を振ったのであって、振られたわけじゃないって!」

綿「ちゃんと撮影しなさい!」

玲奈「心配無用よ!」

なるほど、
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