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第0060話

嬌は雪莲草の包装を開けようとしていたが、動きを止めた。

彼女は美香が扉の外へ向かう背中を見て、心の中で苛立ちを覚え、唇を噛んだ。

あの綿に一体何があるというのか。綿が来た途端、彼女は雪蓮草のことなど気にも留めなくなった!

ホールの扉がゆっくりと開かれ、全員が扉の外に目を向けた。

入ってきた人物を見て、皆は驚きと感嘆の声を上げ、その目は感嘆と賞賛で輝いていた。

美香も驚きを隠せず、笑顔を見せた。美しさと華やかさなら、やはり彼女の宝物である綿が一番だ!

綿は今日、Vネックのシルバーチュールのマーメイドドレスを着て、黒髪をきちんとまとめていた。彼女の肌は非常に白く、胸元がほのかに見える。

ドレスは彼女のセクシーなラインを完璧に引き立て、美しい首筋と直角肩を強調していた。その美しい顔には精巧なメイクが施され、赤い唇がアクセントとなり、杏の目は魅力的で、まるで女王のように輝いていた。

扉の外で接待していた高杉秀美も一緒に入ってきて、「やっぱり私たちの綿、何を着ても美しい!ああ、私も虜になっちゃった!」と口々に言っていた。

会場内の人々も口々に賛美の言葉を述べ、「さすが桜井の長女、その美しさには文句のつけようがない!」と口々に言っていた。

「本当に美しい。横浜には彼女に匹敵する者はいないだろう?」

「さっきまで嬌もきれいだと思っていたけど、彼女と比べると……うん、一瞬で影が薄くなったよ!」

「輝明は本当に目が高いな。どうやってこんな絶世の美女を騙したんだ?」

美香は彼らが自分の孫嫁を褒めるのを聞いて、誇らしげだった。

見てごらん、皆の目は確かだよ!綿は最高に美しいんだ!

しかし、嬌はそれほど喜んでいなかった。彼女は暗い目で輝く綿を見つめていた。

なぜ……なぜ彼女が輝こうとするときに、いつも綿が現れて邪魔をするのか?

嬌は唇をきつく噛みしめ、手に握った箱を白くなるまで強く握りしめた。まるでその箱が楚綿自身であるかのように。

綿に対する憎しみがどんどん深まっていった。日に日に、時間をかけて。

「綿、どうして輝明と一緒に来なかったの?」美香は綿の手を引き、目には悲しみが浮かんでいた。

彼女は心の底から、この孫嫁を失いたくなかった。

「おばあさん、彼は忙しいんです」綿は適当に理由をつけて答えた。

彼女は輝明と一緒に誕生日パーティーに参
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