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第0045話

何度も自分に、そして周りに、綿を愛していないことを告げ続けた。

それでも彼女はこの男を選んで、振り返ることはなかった。

綿は疲れた様子で頭を垂れた。

耳元で彼の声が聞こえた。「綿、この三年間、本当にごめん」

綿は目を向けた。二人の目が合う。綿は微笑み、平静を装って言った。「謝ることなんてないわ、全部私の独りよがりだったの」

以前は輝明を責めた、どうして愛してくれないのかと。

そして嬌を恨んだ。どうして間に入ってくるのかと。

今ではもう何度も転んで痛みを感じ、自分の問題に気づいた。

ここまで来て、誰のせいでもない。ただ自分のせいだ。

「君に償うよ」と彼は言った。

綿の目には皮肉の色が浮かんだ。償いなんて望んでいなかった。

エレベーターのドアが開くと、綿は中に入った。

輝明も入ろうとしたが、彼女に止められた。

綿は目を上げ、微笑んで言った。「もういいわ、高杉さん、ここでいいよ」

輝明は静かに彼女を見つめ、後ろに一歩下がった。

綿は満足げに手を引っ込めた。

エレベーターのドアがゆっくり閉まり、輝明は彼女が見えなくなるまで見つめ続けた。

綿は唇を噛み、深く息を吸った。

ここで終わりにしよう、高杉輝明。

病院を出た綿は、嬌にばったり会った。

彼女はピンクのドレスを着て、プリンセスのように美しかった。

嬌は綿を頭からつま先まで見つめ、「おばあちゃんに会いに来たの?」と尋ねた。

「あなたに報告が必要?」と綿は目を細め、刺々しく答えた。

嬌は鼻で笑った。「何を偉そうに?おばあちゃんに雪蓮草を贈ったら、あんたなんて眼中になくなるわよ!」

「そう?聞いたところでは、昨日闇市で雪蓮草が封印されたみたいだけど、それが陸川家の手に渡ったの?」と綿は微笑み、興味を示した。

「もちろん!陸川家が欲しいものは絶対に手に入れるんだから!」嬌は顎を上げ、綿を見下して言った。「M基地って知ってる?」

綿は目を細めた。M基地?それはよく知っていた。

「知らないわ、M基地って何?陸川さんも知ってるように、私は世間のことには疎いの。輝明に関することしか興味がないの」綿は目をぱちぱちさせ、ぶりっ子のふりをした。

嬌は軽蔑の目で見たが、その言葉を疑わなかった。

確かに綿は輝明のこと以外には本当に興味がなかったのだ。

「桜井、本当に時代遅れね。M基地も知ら
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