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第0046話

綿が去った後、嬌はすぐにスマホを取り出し、電話をかけた。

「雪蓮草は見つかったの?一体誰の手に渡ったの?」と問い詰めた。

電話の向こうの男は困ったように答えた。「陸川さん、本当に全力を尽くしましたが、雪蓮草の行方は追跡できませんでした!」

男も疑問に思っていた。雪蓮草は一度も姿を見せずに、急に他人の手に渡ってしまった。

それが誰の手に渡ったのか、まったくわからなかった。

この人は一体どれだけの力を持っているのか!

「この役立たず!」嬌は苛立ち、足を踏み鳴らし、眉をひそめて言った。「早く方法を考えて、どうやって雪蓮草を見つけるか教えてよ!」

おばあさんの誕生日が近づいている。それにすでに周囲に言いふらしていたが、雪蓮草は一向に見つからない。

これが手に入らなかったら、全国に笑われてしまう。その時輝明はどう思うだろうか、陸川家のことをどう思うだろうか。

「陸川さん、ひとつ方法があります。闇市でM様に依頼してみては?」

嬌は唇を噛みしめた。M様……今のところ、それが唯一の方法かもしれなかった。

以前からこのM様に注目していて、彼がどんな人なのか、どんな姿をしているのかを知りたいと強く思っていた。けどそのあと輝明が現れた。

「どんな手を使っても、高杉家のおばあさんの誕生日までに必ず雪蓮草を手に入れて!もし手に入らなかったら、二度と私の前に現れないでね!」

そう言って、嬌は怒りに任せて電話を切った。

一体何をやっているのか、何もできない役立たずばかりで、本当に頭に来た。

嬌は花束を持って高杉のおばあちゃんの見舞いに行った。

病室のドアを開けると、秀美の顔が一瞬で暗くなった。

「おばさん、おばあちゃんを見舞いに来ました」と嬌は微笑みながら、窓辺で電話をしている輝明に目を向けた。

美香が嬌を見たとき、その表情は特に重かった。

秀美は急いで湯たんぽを持って部屋を出て行った。いつも嬌との会話を避けており、ほんの一言でも話すだけで疲れてしまうと感じていた。

嬌は秀美の背中を見つめ、腹立たしく思った。

陸川家の令嬢であるにもかかわらず、秀美はいつも冷たい態度を取り続けた。高杉家の差別待遇は明らかだった。

輝明のためでなければ、彼女はこんなに低姿勢にならなかっただろう。

……

綿はソファに座って、森川玲奈の新しいドラマの予告を見ていた。スマホ
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