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第12話

見知らぬ街に来てから、私は村で教師になることを選んだ。

山々の間には霧が立ち込め、空気は新鮮だ。

私は生徒の宿題を直していると、小さな女の子が笑顔で駆け寄ってきた。

彼女は小さな白い花を私の掌に乗せ、恥ずかしそうに顔を赤らめた。

「白石先生、これはあなたに」

私はその女の子の純真な顔を見て、思わず彼女の頭を優しく撫でた。

校長が喜び勇んで私のところにやってきた。

「白石先生、私たちの学校が新たな投資を受けた!」

「やっと、生徒たちの教室や机を改装できる!」

私は笑顔を浮かべ、少し考える間もなく、生徒に引きずられてお祝いをすることになった。

焚き火の周りで歌い踊る中、私は子どもたちの喜びに浸っていた。

宴席で、校長は酔いが回り、私のプライベートに興味を持ち始めた。

「白石先生、こんなに若いのに、どうして結婚して子供を作らないの?」

私は笑いながら首を振った。

校長はため息をついた。

「子供がいないと、老後は誰が面倒を見てくれるんだろう…」

私は思わず自分のお腹を撫でた。

さらに日が経つと、また新たな投資が決まった。

校長の年老いた顔は笑顔に満ちていた。

しかし、私の心は底に沈んでいった。

寮に戻ると、ふと本を置いた拍子に、小さな白い花が落ちた。

その花を持ちながら、私はぼんやりと見つめ、最後には耐えきれずに泣き崩れてしまった。

実は、私はかつて子供を持っていた。

だが、長い間苦しみながら、私は彼女をお腹の中で殺すことを選んだ。

もし私が子供を産んでいたら、あの恨みをどうやって子供に説明すればいいのだろう。

私はこの道を歩き始めた以上、振り返ることなど考えもしなかった。

この遠い村で、私は一生懸命にすべての子供を教育し、彼らを自分の子供のように大切にしていた。

私は宗久を二度と見かけなかった。

春が去り、秋が訪れ、私は子供たちが庭の小さな木のように成長していくのを見守った。

校長が亡くなり、病床で私に次の校長を引き受けてくれと頼んできた。私は涙を流しながら承諾した。

私が若くなくなって、白髪が増えていく中、私も病気で倒れた。

死期が近づく中、教えた女の子が私のベッドの脇で泣いているのが見えた。

呆然とした中で、
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