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第12話

システムから、攻略任務が成功したと通知があった。

私はすでに報酬を受け取った。

他にも、涼宮についてのことを教えてくれた。

彼女はなぜ戻ってきたのか。

彼女が任務で稼いだ金を全部使い果たしたから、彼女の現実世界の旦那にまた任務を受けろと強制されたらしい。でないと死ぬまで殴ると。

彼女は無意識的に、彼女を激しく愛していた祐介を選んだ。

しかし、彼女は私を見くびった。

もしくは彼女は祐介を選ばず、他の誰かを選んだら、攻略者が一人しかいない世界だったら、このような競争関係は存在しなかっただろう。彼女が真剣に取り組めば、必ず任務は成功するはず。

しかし彼女は自信がありすぎた。帰っていれば、たとえ他の攻略者がいようと、自分が負けることがないと信じ込んでいただろう。

彼女の目には、祐介を人間として見ていない。

この度の報酬ポイントと以前のポイントを合わせると、彼らを蘇生させるのに十分だ。

私はなぜ本の世界に彷徨っているのか。

これらの任務を完了させるのか。

ただ、私の愛する人を蘇らせるためだけであり、そして地震で早くも亡くなった両親のためだった。

私はこの瞬間、バラバラになっていた自分が一つになったと感じた。

私の愛しい人、淳さん。

彼は記憶がなかったのに、私を見た瞬間、固まった。

彼は無意識に私に向かって歩いてきた。

「失礼します、お名前を聞いてもいいですか」

「なぜか初めてあなたを見た瞬間、私はあなたを知っているような感じがしました」

私は浅い笑顔で手を彼の手のひらに置き、彼に引かれるままにした。

彼の顔には隠しきれない驚きがあった。

「私もです」

記憶がなければ。

私たちは最初から始めましょう。

幸いなことに、私の両親は仮想の記憶を植え付けられた。

彼らはこの本の中で生きている。

私が夢の中でずっと見たように、顔もそっくりだった。

ただし、今回はもう私を救うために。

その激しい地震で命を落さない。

彼らは私が結婚するのを見守るだろう。

私の手を淳の手に握らせてもらうようにしれくれるだろう。

結婚式の会場で、私と泣きながら抱き合うのだろう。

祐介に会うのは2年ぶりだった。

私のそばには、私の夫である淳が立っている。

祐介は走ってきて、目尾が赤くなり、かつての冷静さと理性を失った。

ただ私に執拗に尋ねるだ
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