第255話

小林はるかのことなら、彼にはいくらでも対処法があった。しかし、とわことはどう向き合えばいいのか？

昨夜の出来事を経て、彼はさらに確信した。自分はまだとわこを愛している。

自分に嘘はつけないし、彼女を忘れることもできない。

バスルームから出ると、迎えに来たのは三浦と結菜だった。

「ご主人様、結菜は昨晩、あなたを一晩中待っていたんですよ」三浦が口を開いた。

常盤奏の頭の中に突然とわこの顔が浮かんだ！

彼は昨晩、とわこが自分を探しに来て、結菜が泣いていると告げ、戻ってくるように言われたことをぼんやりと覚えていた！

彼の心臓は急に締め付けられた。

とわこは昨晩、本当に彼を探しに来たのだろうか？！

確かに覚えている。彼女は部屋に来て自分を探していたと！

二人はベッドで、あんなにも親密だったのに……

なぜ目が覚めると、隣に横たわっていたのは小林はるかなのか？

「昨晩、電話が繋がらなかったので、とわこに電話しました。彼女が伝えると言ってくれましたが、あなたは昨晩帰ってこなかった……きっと彼女はあなたを見つけられなかったのでしょう」三浦が推測した。

結菜は夜中の三時まで泣き続け、泣き疲れてようやく眠りについた。

三浦も相当疲れていた。

常盤奏の心の中でまた一つの衝撃が走った！

彼の瞳は突然暗くなり、断続的に言葉を紡いだ。「彼女は確かに探しに来た……彼女が伝えたのを聞いた……」

三浦は「ああ、ご主人様、昨晩は飲みすぎたんじゃありませんか？まだお酒の匂いがしますよ。二日酔いのスープを作ってきますね」と言った。

三浦が出て行った後、部屋に残ったのは常盤奏と結菜だけだった。

常盤奏は結菜を見つめた。

彼女の目は真っ赤に腫れていた。

「結菜、昨晩はどうして泣いてたの？お兄ちゃんを思い出したのか？」彼はかすれた声で尋ねた。

結菜はうつむき、首を振った。「あの人が私を殴った……怖かった……」

常盤奏は心を痛め、彼女を抱きしめた。「悪い夢でも見たのかな？あの人はとっくに死んだんだよ……結菜、もう二度と現れないよ！お兄ちゃんが守るから、もう誰にもいじめられないからね！」

結菜は悔しそうにすすり泣いた。「昨晩、お兄ちゃんがいなかったから……」

「ごめんね、昨晩