第7話

記憶の再生が彼らに中断された。私は横でもう無感覚だったが、彼らはかなり受け入れがたいようだった。

母は震えながら涙を流し、「そんなはずがない......」と呟き、父は荒い息をつきながら拳を握りしめていた。最も感情的だったのは翔一で、彼は怒りを抑えられず、拳を机に叩きつけた。

「ヤナギ！あいつ、こんなに残酷だったのか？！」

「今どこにいるんだ！今すぐ問い詰めて、本当かどうか確かめてやる！」

白衣の男が涙を拭いながら言った。「これまで見た記憶は、寄付者にとって最も強く残ったものです。まだ未放送のものがひとつ残っていますが、中山さん、続けますか？」

「見せろ！最後まで見せろ！」

三人の怒りの視線の中最後の記憶がゆっくりと映し出された。それは、私が村にいた時のことだった。

それは私とヤナギが初めて会った時で彼女が言っていた「例のこと」が起きた場面でもあった。

そのとき、私は畑で農作業をしていて、彼女は田んぼのあぜ道に立って周りを嫌そうに見回していた。

私の養母である農村の女性がへつらうように笑っていた。当時は、町から来た親戚だと思い、あまり気に留めなかった。

夕方家に帰ると彼女が私を呼び止めた。

「お前、名前が嫌な女っていうんでしょう？名前に負けず劣らずの嫌な顔してるわね」

当時私はまだ小さく、彼女に唾を吐きかけた。「へっ！なんだ、お前！このブス、近寄るんじゃねえ！そのうち肥料でもぶっかけてやるぞ！」

ヤナギにとって、私に侮辱されることは耐え難い屈辱だった。彼女は私を見下すことで、優越感を感じていたのだから。

「この嫌な女が私に口答えするなんて！お仕置きが必要ね。これからは私に会ったら避けるようにしなさい！」

私は背負ったカゴを持ち上げる素振りをすると、彼女は本当に肥料が入っていると怖がって逃げていった。その時は大したことじゃないと思っていたが、家に帰ると、彼女はすでに家にいた。

養母と養父はすでに夕飯を用意していて、鶏も一羽さばいていた。私が入ってくると、先ほどまで笑顔だった養母は一瞬で冷たい顔になり、私を追い出そうとした。

ヤナギが私を呼び止め、わざとらしくにっこり笑いながら言った。「おばさん、私、ブレスレットをなくしちゃったんです。今日、この子とぶつかった時になくしたかも。彼女が持っているんじゃないかしら」

養母は私の言い分など聞く