第6話

今回は母や翔一だけでなく、父の顔色も明らかに変わった。

「このクソ機械、ちゃんと使えるのか！これは一体何なんだ！どんな動画なんだ！」

「お前、もしかして幸子に裏で金でももらって、ヤナギを貶めようとしてるのか！」

白衣の男の目に心配の色が見えた。こんなこと、何を心配する必要があるんだろう。次の記憶は、動画に関するものだと思う。彼らがその動画を見たら、どんな反応をするのか、少し気になってきた。

白衣の男は何も言わず、次の記憶を再生し始めた。映像には、私とヤナギが学校に通っていた頃の様子が映っていた。

ヤナギが私の面倒を見ると言って、両親が二人を同じ学校に通わせた。

しかし数日も経たないうちに、私は毎晩遅く帰るようになり、両親に聞かれると彼女はいつも言葉を濁していた。

この記憶は、三人にかなりの自信を与えたようで父は足を組みながらもリラックスした様子を見せた。

「この部分については、何も言うことはないだろう。彼女たちが学校に通っているのは、俺が運転手を手配しているからだ。運転手も、彼女が自分から遊びに行くと言って帰らなかったと証言していた！」

彼の言葉と同時に、記憶の中で「ドン」という音が響いた。それは、私がトイレに閉じ込められていて、上から水が入ったバケツが落ちてくる音だった。

ずぶ濡れの私は外に出ると、周りからの嘲笑が待っていた。

それはほんの一部で、貴族学校に飛び込んだ一羽の醜いアヒルの物語。白鳥たちは、自分たちの被害を訴え、醜いアヒルがどれほどひどいかを泣いて語っていた。

当然たくさんの王子様が助けに来る。何よりも、誰の目にもヤナギが本当の愛されていることが明らかだった。中山家の娘を喜ばせることが、自分の企業の顔を立てることに繋がるのだから。

椅子の接着剤や机のゴミは、小説の中でしか見られないような低レベルな嫌がらせだ。お金持ちの子供の手段は、これよりはるかに残酷だった。

私はバイクの後ろに縛り付けられ、引きずられながら走らされた。もし転倒したら、そのまま引きずられた。頭を押さえつけられ、彼らの靴を舐めさせられることもあった。食事も、薬を盛られたものを食べさせられていた。

なぜ毎回遅く帰るかというと、ヤナギが私を車に乗せて帰らせなかったからだ。彼女の気まぐれに合わせて掃除をさせられ、面白がられることに付き合いながら、自分で走って帰らな