第5話

三人は気持ちを整え次のシーンを見始めた。私は退屈で横のソファに寄りかかった。

映像の中では、ヤナギが階段の上で私に平手打ちをし、その後下で兄の声を聞いて階段を転げ落ちていた。

「ドン！」と音がして、すぐに翔一の注意を引いた。

「お兄ちゃん、お姉ちゃんのせいにしないで。私がお姉ちゃんの人生を奪ってしまったから、お姉ちゃんに恨まれても仕方ないの」

「でも、お兄ちゃん、これは私の意思じゃなかったの。もし選べるなら、村で虐待を受けていたのは私の方が良かった」

そう言うと彼女は泣き出し、翔一は何も言わずに彼女を支え私の顔に平手打ちを食らわせた。

この記憶を通じて、翔一はその時の誤解を知った。彼は不安定な姿勢で隣のテーブルに寄りかかっていた。

「彼女が僕に説明してくれなかったから」と呟く彼の声は、もう続けることができないようだった。何が私のせいなのか、彼は全く聞いていなかった。

その後の映像は、私が近づいたときにヤナギが自分で転んでしまうシーンだった。彼ら三人は、本当の原因を探ろうとはせずただ私に非難と失望の視線を向けるだけだった。

だから、私は次第に下に降りるのが嫌になり、ヤナギがいる場所を避けるようになっていった。

この記憶を見終わった後、三人はしばらく呆然としていたが口を開けばまたヤナギの言い訳を始めた。

「ヤナギは私たちに捨てられることを恐れているだけで、そんなに悪い子じゃないの」

その言葉を聞いて、私は横で吹き出した。彼らの心の中ではヤナギは悪くない、私こそが悪者だ。

突然彼女の本性を知ったら、どんな反応をするのか興味が湧いた。

今回は白衣の男が催促しなくても、次のシーンを再生した。それは私が試着している場面だった。

初めて見た新しくて素敵な服に、私はとても好きで、でも着るのがもったいないと感じていた。

初めて着たのは、中山家の宴会で、皆に私を紹介するための高級ドレスだった。

記憶の中では、ヤナギが私にメイクをして、そのドレスの着方を教えてくれた。鏡の中の彼女は相変わらず無邪気な笑顔を浮かべていて、私も彼女が良くなったのだと思った。

「お姉ちゃん、そのドレスすごく似合ってるよ！私が心を込めて準備したんだからね」

その言葉を聞いた時、私は少し不安になったが、特に警戒することはなかった。宴会が始まり、私は推されて外に出された。養女の立