第150話

この質問をする瞬間、私の心も一緒に浮かび上がった。

私はずっと、お爺さんの死と江川アナとは関係を切り離せないと思っていたが、証拠はなかった。

幸いにも、土屋叔父さんは即座に答えた。「あります。指紋の面積は非常に小さいですが、照合の結果、彼女のです」

「本当に彼女だったのね……」

この回答を得た私は、嬉しさよりもお爺さんのために悲しくなった。もし……もしお爺さんが江川アナに会わなかったら、今も優しく手を振って私を呼んでくれるのだろう。

土屋叔父さんも憤慨している。「爺様は彼女を受け入れることはなかったけれど、彼女を虐待したことはありません。こんなことをするなんて……」

「そうだね」

私は頭を抱えて考えた。「土屋叔父さん、まだ一つ分からないことがある。お爺さんが江川宏を殴った時までも病気にならないのに、彼女はお爺さんに何を言ったのか。お爺さんをこんなに怒らせたのか？」

まずお爺さんを怒らせ、病気にさせ、そして救命薬を飲むのを止めた。

そして今日は私を怒らせ、私を陥れる手口、まったく同じだった。

土屋叔父さんも疑問に思った。「私も本当に思いつかない……」

「土屋叔父さん……」

私はためらった。「彼女が私の義父と江川温子の実の娘という可能性があるのか？」

これが私が現時点で唯一考えられる、江川アナがお爺さんを刺激する理由だった。

お爺さんは元々、私の義父が江川温子を結婚することに不満を感じていた。もしお爺さんが彼が浮気することを知ったら、彼は激怒し、病気になる可能性もある。

土屋叔父さんは否定した。「あり得ません。この事は、江川温子が江川家に入る前に、爺様が調査し、DNA鑑定も行って確認しました。江川アナは江川家の人間ではありません」

「それは奇妙だね」

私は眉をひそめ、頭の中で一瞬だけ浮かんだ考えがあったが、再び捕まえようとしてもどうしても捕まえられなかった。

おそらくその考えはあまりにもばかげているのかもしれかった。

土屋叔父さんが尋ねた。「今、若奥様は何のつもりですか？ただ薬の錠剤に指紋があるだけでは説得力が足りないかもしれません。宏に直接話したとしても、彼は信じないかもしれません……」

「それも試してみる価値がある」

私は直に話を中断した。確かな証拠を手に入れないと、お爺さんの死を不明になるわけにはいかないんだ。「土屋叔父さ