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第52話  

 病院に到着すると、当番の医師が由佳に簡単な検査を行い、大した問題はないと言った。

「でも先生、私は妊娠しています。赤ちゃんに影響を及ぼす可能性がありますか?」

医師は考え込んで、「婦人科検査を受けたほうがいいと思います」と言った。

「わかりました、ありがとうございます」

医師は処方箋を書き、由佳はそれを持って緊急婦人科で検査を受けた。

診察室から出てきたところで、吉村总峰が前に出てきて、気にかけて尋ねた。「どうだった?お医者さんは何と言った?」

由佳は言った。「大したことはない、もう一度検査が必要だ。これからは私一人で大丈夫、先に帰ってもいい、今日は本当にありがとう、次は必ずお食事をおごるから」

「いや、一緒に来た以上、この少しの時間くらい差し支えない、行こう、何の検査をするんだ、一緒に行くよ」

「病院が混んでいるし、検査後、結果が出るまでに時間がかかる。身分が目立ちすぎて、誰かに見つかると大変だ」

由佳の言う通り、吉村总峰はマスクをしていない。幸い夜間の緊急受診は人が少ない。医師や看護師、患者の家族しかいない。

もしこのまま由佳と一緒に検査し結果を待っていたら、まるで的になって誰かに見られるかもしれない。

吉村总峰は仕方なく言った。「それでは先に帰る、気をつけて、検査結果が出たら連絡して」

「うん」 由佳は一人で婦人科で検査を受けた。

検査結果が出て、お医者さんは1晩入院したほうがいいと言った。

それで、由佳はまた1晩病院に滞在することになった。

最近は病院に来るのが少し多い。

由佳は家の家政婦に電話し、きれいな服を持って来るように頼んだ。

由佳は頻繁に携帯の画面を見つめた。

今まで1時間が経ち、山口清次からの連絡も電話も何もない。

家政婦が服と自家製のスープ、洗面具を持って来てくれた。

スープを飲んだ後、由佳は再び画面を見ても、何もなかった。

彼女は携帯でしばらくXを見て、山口清次と加波歩美に関する内容を探した。最新の投稿の人気が急上昇している。コメントはすでに数百、いいねは数千、まだ増え続けている。

投稿の内容はオーラディナーパーティー、偉い人々のディナーで、誰かが出口で山口清次と加波歩美が同じ車に乗っているのを見た。

下には9枚の画像が添付されている。

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