共有

第403話

 「見せたくないんじゃなくて、本当に彼のメッセージは重要じゃないのよ」

「でも、他の誰かからのメッセージかもしれないじゃん?」

由佳:「……」

彼女は結局スマホを開いて確認してみた。

やはり斎藤颯太からのメッセージだった。

斎藤颯太:「お姉さん、最近お時間ありますか?ご飯をご一緒できればと思って」

おそらく由佳が断るのを恐れてか、斎藤颯太はさらに付け加えていた。「実習が始まったばかりで、いろいろと分からないことが多くて。お姉さんは山口氏グループで働いていたから、少し教えてもらえないかな」

「彼、ご飯に誘ってるよ」

「うん」

由佳はそのまま画面を消した。

「返信しないの?」

「返信する必要はないわ」

「分かった!おばさん、彼のこと嫌いなんだ!私も嫌い!」

「どうして彼のことが嫌いなの?」

山口沙織は指を合わせ、由佳の腕に抱きついて揺れながら、「だって彼、叔父さんからおばさんを奪おうとしてるもん!私はおばさんが好きだから、おじさんとおばさんずっと一緒にいるといいなと思ってるの」

「私は沙織ちゃんの叔父さんとはもう離婚したのよ。こればかりはどうしようもないの」

「でも、叔父さんが言ってたんだ。彼はおばさんのことがすごく好きで、命まであげられるって。おばさんは彼にとって空気みたいなもので、いないと彼の人生は意味がないって。もし一緒にいてくれれば、彼は何もかも捨てられるって。おばさん、叔父さんにもう一度チャンスをあげられないの?」

山口沙織の小さな口からそんな言葉が出ると、由佳は耳まで熱くなり、心の中で不思議に思った。

もし清次が本当にそんなふうに思っていたとしても、子供の前でそんなことを言うだろうか?

でも、もしそうでなければ、山口沙織が勝手に作り話をしている?それはありえない。

彼女は悟った。

これは全部清次の計画だ。わざと山口沙織の前でそんなことを言って、彼女の支持を得て、彼女を通じて自分にその話を伝えさせたのだ!

なんてずるい男なんだ!

由佳は心の中で清次に向かって毒づいた。

「沙織ちゃん、もし私がおばさんじゃなかったら、私を好きじゃなくなるの?」

「そんなことないよ。おばさんじゃなくても、好きだよ。」山口沙織はそれ以上言わなかった。

今日は初日だから、清次のためにあまり多くを言うと、由佳に疑わ
ロックされたチャプター
この本をアプリで読み続ける
コメント (1)
goodnovel comment avatar
yas
さおちゃん、とんでもなく天才だぞ!!!? IQいくつだꉂꉂ(>ᗜ<*)!? さすが二人の血を引いてる!(たぶん) でも4歳の子が漢字とかまでマスターしてるのはさすがにやりすぎだからやっぱハングルなんだろうな。。
すべてのコメントを表示

関連チャプター

最新チャプター

DMCA.com Protection Status