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第 0846 話

作者: 水原信
「私があなたをここから連れ出すわ。今、私は協力者が必要なの。あなた……ここに長くいるのよね?」

海咲は手を少女の肩にそっと置き、その眉目は真剣そのものだった。この少女を守る理由が彼女にはあったのだ。

少女は小さく頷いた。

「うん、ここにいるのはとても長いの。私、いくつかの薬に対して耐性があって、それが理由でここに留められている。たくさんの死を見てきて、本当に怖いわ」

「その気持ち、わかるわ」

海咲は深く共感を示しながら、さらに質問を続けた。

「ここに長い間いるのなら、『紅』という名前を聞いたことはある?」

海咲の最優先事項は、紅と健太の居場所を見つけることだった。二人が無事でいるかどうか、それ
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