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第 0845 話

作者: 水原信
海咲は唇を軽く引き結び、大きな声で答えた。

「そう。いいの?」

最後にもう一度念を押すように尋ねると、ジョーカー様は清墨の言いつけを思い出しながら頷いた。

「言ってみろ。誰を探したいんだ?」

海咲はためらわずに答えた。

「紅と藤田健太。一人は女で、もう一人は男」

もし彼女自身が直接探しに行けるなら、それが一番良い。しかし、海咲も理解していた。自分が持つこの黒いカードの特権では、そこまでの権限はまだない。銭谷ママの態度がどう出るかは分からないが、ジョーカー様の方は……

「分かった。とりあえず戻れ。何かわかったら知らせる」

「ありがとう」

海咲は素直に感謝の言葉を述べた。この場所では自分が主人では
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