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第7話

私は景山の寝殿内で軟禁され、外へ一歩踏み出すことも許されなかった。

綾夏は自由に動けるが、景河が彼女の周りに見張り役をつけておいた。

景河のそばにいる綾夏は昔のように笑顔を見せることがなく、引き換えに、日々愁容でいた。

景河はもはやこの世に全ての最上級のものを綾夏に捧げる勢いで、彼女の愛情を蘇ろうとしたが、何の響きもなかった。

一方で、景山はまでる新婚した頃のように、毎日私のそばにいてくれた。

外出禁止の暮らしは天君の誕生会の暇で続いて、景山はその日で、稀なことに、我を連れて出かけた。

烏森は痩せてしまって、彼女の顔色はさらに悪くなった。

明らかなことに、彼女も自分はもう景山や景河がいつもそばで、守ってくれる存在ではなくなったことに気付いたのだ。

そんなことに気付いた烏森の危機感がとびきり高まった。

緊張感につられて、人は正気でないことをしでかす。

たとえ神々であっても、例外はないのだ。

烏森が再び私と綾夏の目の前で、水に飛び込んで私たちに濡れ衣を着せようとした時、私たちはただ冷静に彼女を眺めていた。

烏森が水の中でもがいていたのを見て、綾夏はつい笑い出してしまった。

「烏森藍璃殿、同じ手口はなんかも繰り返されて、観客はやがて飽きてしまうのじゃ」

私は何も言わずに、何の迷いもせずに、蓮華の池に飛び込んだ。

次の瞬間に、誰かが私の体を引き上げたのを感じた。

私を岸辺に運んだのは景山だった。彼は緊張そうに、私を心配しているような口調で聞いてくれた。

「大事ない、和葉?」

私は頭を振って、沈黙を選んだ。

池に沈んでいた烏森がやっと、侍女や衛兵たちに引き上げて、救われたのは溺水で死にかけていたところだった。

彼女は猛烈に咳をして、水を吐き出した後、震えたいた指で私と綾夏を指した。

彼女が何を言い出すのを待たずに、景山の顔色がすっかり曇った。

「烏森殿、そなたが自省して収斂するのを余は期待しておった」

「和葉は余の妻じゃ。変なちょっかいを出されて、濡れ衣を着せられては困る」

「余は烏森殿の思っておるほど、愚かではあるまい。そなたの手の内をよく知っておる」

そう言いながら、彼はついでに側近に命令を下した。

「烏森藍璃は王妃を陥れ、池におちらせた。そのものを捉えて、寝殿に閉じ込め!一歩でも外に出ることは許さん!」

景河が駆け
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