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第10話

彼はまるで長い間檻に閉じ込められていた野獣のように、私の体を激しく探り、顔中にキスを浴びせてきた。

感情が高まるにつれ、私も自分を抑えきれなくなり、彼に応えるように動き始めた。

体温はまるで火炉に落ちたかのように熱くなり、私も思わず自分の上着をめくり上げた。

しかし、彼は私の動きを制止した。

え、どういうこと?まさかこのタイミングでやめるなんてことはないよね。

そんなことになったら、こっちが恥ずかしすぎる。

彼が私から離れるのを見て、何が起こるのか分からず、呆然とした。

彼は無言で立ち上がり、カーテンを勢いよく引いた。

そのまま、私の方に大股で戻ってきた。

反応する間もなく、彼は私の衣服を剥ぎ取った。

情熱的な波が次々と押し寄せ、身を委ねるしかなかった。

そして、一度終わったかと思えば、再びベッドへと引き寄せられ、さらなる波がやってきた。

こんなに爽快な瞬間が人生にあるなんて思わなかった。

でも、終わった後、私はただベッドの上で呆然としていた。

自分が何をしてしまったのか、後からやっと気づいて、毛布に包まって顔を出せなくなった。

「姉さん、姉さん?」

彼は布団越しに私の耳元で呼びかけてきた。

なぜだろう、彼に「姉さん」と呼ばれるたびに妙に恥ずかしくなる。

さっきの行為中もそう呼ばれ続けたせいか、その響きがどうしても頭から離れない。

少し考えてから、私はおずおずと顔を出した。

「あの、その......もしこれがただの一時の衝動なら......」

漣は再び私の唇を塞いだ。

最初は優しく、そして突然噛むように強く。

「姉さん、君は僕に対してちょっと甘すぎるんじゃない?

前はただキスだけだったけど、何もなかったことにしてくれたね。でも、今回はどうするの?

お互い何も隠さず、すべてを見せ合ったのに、何もなかったことになんてできる?」

彼は私の頬をつまみ、悪戯っぽく笑った。

「これまではただの妄想だったけど、今は現実として体験しちゃったわけだしね。

だから言ったでしょ、僕は君に責任を取るよ」

「でも......」

私が続けようとすると、彼はまた私の唇を奪い、毛布の中へ潜り込んできた。

本当は彼を養う自信がないことが心配でたまらなかったけれど、もう仕方ない。

今はとりあえず後のことは後で考えよう。

私は漣の絶え間な
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