บททั้งหมดของ 偽りの結婚生活~私と彼の6年間の軌跡 偽装結婚の男性は私の初恋の人でした: บทที่ 61 - บทที่ 70

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3-5 用意周到 2

朱莉に案内されたのはウォークインクローゼットであった。「どうぞ、見てください」琢磨にワードローブにしまってある服を見せた。スーツが20着ほど吊るされ、収納ケースにはきちんと春物や夏物に仕分けされた服が畳まれてしまってある。下着類も丁寧に畳まれて収納されていた。「凄いですね。そこまできちんと考えられていたなんて」琢磨は感嘆の声を漏らすと同時に、ある事に気付いた。「あの……ご自身の服は購入されていますよね? 今見せていただいた場所は全て副社長用の服しかない様ですね。こちらに置かれている全ての収納ケースを拝見しましたが、奥様のはございませんね? 別の場所におかれているのですか?」「はい。ベッドルームのクローゼットにしまってあります」そこで琢磨は引っ越し準備のことを思い出していた。朱莉がこの部屋に越して来る為に、琢磨は何度もこの部屋を訪れていた。必要な家電や家具を購入し、それらを配置する為に、連日通い詰めていたのだからよく覚えている。(まてよ……。確かあのベッドルームには確かにクローゼットはあるが、大した大きさじゃなかったよな?)琢磨はそのことを思い出し、朱莉に尋ねた。「あの……奥様の衣類は全て、そのクローゼットで収まっていると言うことですか?」「はい。そうですが?」「副社長からはカードを預かっておりますよね? それで自由に買い物をするようにと言われていたと思いますが?」すると朱莉は顔を赤らめる。「確かにそう言われましたが、翔さんのカードをお借りして買い物をするのは何となく気が引けて……それで自分の分は月々の手当から買っていました」琢磨はそれを聞くと胸がズキリと痛んだ。(そこまで彼女に気を遣わせてしまっていたなんて……!)「それは副社長が奥様に使っていただきたいと思い、渡されたカードです。書類上の結婚とは言え、奥様は正式な副社長の妻なのです。なのでどうか遠慮されずにそちらのカードで必要な物は全て購入されてください。そして月々振り込まれるお金は……これは私個人の意見ではありますが、将来の為に貯金されることをお勧めします」「九条さん……」「申し訳ございません、余計なことを話してしまいました。どうやら私が持ってきた服は必要無かったようですね。このまま持ち帰らせていただきます。それともう一つ確認を取らせていただきたいのですが、食器類なども全て
last updateปรับปรุงล่าสุด : 2025-03-15
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3-6 明日香の異変 1

 翔がPCに向かっていると、オフィスのドアが開いて琢磨が部屋へと入って来た。「……戻ったぞ……」琢磨は疲れ切った様子で、ドサリと自分の椅子に座った。「どうした? 随分疲れ切っているように見えるぞ?」声をかける翔。「あ、ああ……。まあな、ちょっと色々あって……今、少し話せるか?」「大丈夫だ。何があったんだ?」「お前と明日香ちゃんの部屋へ行ってきたんだ。お前の私物を少し朱莉さんの部屋へ移動させる為にな。「何だって?」翔は眉をしかめた。「どうしてそんな勝手な事をするんだ……とでも言いたいのか?」「いや、俺のことよりも……明日香の様子はどうだった?」「そりゃあヒステリーを起こして大変だったよ。何だか以前より酷くなっていないか? 精神安定剤飲んでるんだろう?」「いや……実は今は飲んでいないんだ」「なんでだ? 医者からやめていいと言われたのか?」「言われていない」その言葉に琢磨は肩をすくめる。おいおい…。もう一度医者に行くように言えよ。あれじゃあお前だってたまったもんじゃないだろう? 家に帰ったって、あんなヒステリックな明日香ちゃんと一緒だと気が休まらないんじゃないか?」「俺は……これは俺が受けるべき罰だと思ってる」しんみりと答える翔。「はあ? 何言ってるんだよ? それに今まで聞かずにいたけど……お前、明日香ちゃんからDV受けているだろう?」「!」翔の肩がピクリと動く。「やっぱりな……。全く、鳴海グループの御曹司が恋人からDVを受けているなんて話……笑えないからな?」「俺のこと……情けない男だと思っているだろう?」翔は自嘲気味に笑った。「翔……。悪いことは言わない。一度明日香ちゃんを入院させたらどうだ? あれはもう酷いなんてものじゃない」「そんなことをして、世間にもしばれたらどうするんだ!? マスコミにかぎつけられて最悪、俺と明日香の関係までばれたらこの会社はどうなる!?」「都心ではない……どこか地方の療養施設に暫く明日香ちゃんを預けるんだよ! な? 悪いことは言わない。何も何カ月も入院させるわけじゃない。せめて長くても半年……短くても3カ月……。その間に明日香ちゃんは治療に専念する。お前はゆっくり休める。……悪い話じゃないと思うぞ?」「明日香がそんな話、納得すると思うのか?」「ああ、納得なんか絶対にするはずはないだろ
last updateปรับปรุงล่าสุด : 2025-03-16
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3-7 明日香の異変 2

「…っ! おい、翔! その話……本当なのか?」「ああ……」「お前なあ……。確か子供だって生まれたら朱莉さん一人に育てさせるつもりでいたよな? しかも、朱莉さん本人が生んだようにして……。一体明日香ちゃんは何を考えているんだよ!」とうとう我慢できず、琢磨は机を叩いた。「不安なんだって……言ってた……」「え? 不安……?」「自分は本来なら鳴海家にいていいはずの人間じゃないって……。鳴海家には血のつながってる家族がいないから……本当の家族が欲しいって言ってるんだ。だから子供が欲しいって……」琢磨は下唇を噛んだ。(そうか……自覚があったのか……。まずいことを言ってしまったな)その様子に気が付いた翔が声をかけてきた。「どうした? 琢磨。何かあったのか?」「実は……本来、明日香ちゃんは海家において貰っている立場だってことを忘れるんじゃないと、つい口が滑って言ってしまったんだ……」「そうか……まあいい、気にするな。これは俺と明日香の問題だから」「確かにお前と明日香ちゃんの問題ではあるが……子供を産みたいとなるとそれはまた別問題だからな?明日香ちゃんが薬をやめたのは子供が欲しいからなんだな?」「そうだ」頷く翔。「俺は医者じゃないから良く分からないが、あんな精神状態で妊娠生活を送れるのか? とても無理だとは思わないか? 悪いことは言わない。今はまだ考え直してくれ。お前たちの為だけじゃない、俺は朱莉さんのことも考えて言ってるんだ」「朱莉さんの為か……。そうだな、それは当然だな」「いいか。朱莉さんは今高校卒業の資格を取る為に通信教育を受けているんだろう? 少なくとも3年間は勉強を続けないといけない。それなのに、明日香ちゃんの子供が生まれたらどうするんだ? お前たちは朱莉さんに育てさせるつもりなんだろう? それとも朱莉さんを巻き込まずに、明日香ちゃんとお前の2人で生まれてきた子供の子育てをすると言うなら……もう勝手にするがいいさ」「明日香に子供を育てるのは無理だ」「だったら、最初から子供のことは諦めろよ!」再び琢磨は声を荒げたが……ため息をついた。「すまなかった翔。後2時間もすれば大事な商談が始まるって言う時に……。出来るだけ俺も協力するから、今は目先の仕事のことを考えよう」「ああ……そうだな」翔は顔を上げて無理に笑みを作ると書類に目を通し
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3-8 明日香の入院 1

 ここは港区にある六本木の総合病院――朱莉は入院病棟の待合室の長椅子に1人座っていた。――カチャリ病室のドアが開き、初老の男性医師が看護師を伴って病室から出てきた。「あ、あの……彼女は……明日香さんはどうなったのでしょうか?」朱莉は立ち上がると男性医師の側へ足早に近付き、声をかけた。「ええ、今は安定剤で落ち着いたのか眠っております。患者さんは過換気症候群になっておりました」「過換気症候群……? あの、それはもしかして過呼吸というものでしょうか?」朱莉は首を傾げながら質問した。「はい、そうですね。精神的な不安や緊張感といった強いストレスから過度に呼吸をし過ぎて発症してしまい、呼吸困難や息苦しさといった症状を引き起こします。これが悪化すると痙攣や麻痺が身体に現れてくる場合もあります。今回の患者さんは過呼吸の症状が強く出てしまったようですね。でももう大丈夫です。こちらで適切な処置を施して精神安定剤も投与したところ、落ち着きを取り戻されて今はお休みになっています。あの……失礼ですが、貴女は患者さんとどのようなご関係でしょうか?」医師に聞かれた時、朱莉は一瞬ドキリとした。(関係……? 私と明日香さんの関係……明日香さんには嫌がられるかもしれないけれど……)「私は彼女の親戚です…」医師の目を見ると朱莉は答えた。(大丈夫、嘘は言っていない。だって今私は明日香さんと同じ『鳴海』の姓を名乗っているのだから)「ああ。ご親戚の方でしたか。でも患者さんの側にいられて本当に良かったです。1人ですと余計患者さん御自身が不安な気持ちになり、症状が悪化してしまう事もありますので。取りあえず様子を診る為に1日だけこちらで入院して下さい。では、後の話は看護師から話を聞いて下さい」医師はそれだけ告げると去って行った。 代わりに今度は看護師が朱莉に声をかけてきた。「まずは入院手続きを取らなければなりませんので、こちらの書類に必要事項の記入をお願いします」バインダーに挟まれた書類を朱莉に手渡した。「はい」朱莉は書類を受け取ったが、正直に言うと困っていた。書類には生年月日やら血液型、既往歴、現在服用している薬……等々様々な項目を記載しなければならなかったが、朱莉には住所と電話番号以外は何1つ記入する事が出来なかったからである。「あ、あの」書類に目を落していた朱莉
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3-9 明日香の入院 2

17時――無事に商談を終えた琢磨と翔はオフィスで珈琲を飲んでいた。すると、突然琢磨のスマホに着信が入った。琢磨はその着信相手を見て怪訝そうに首をひねる。「え……? 朱莉さんからだ……?」「朱莉さんからメッセージが入ったのか?」翔は珈琲をデスクに置いた。「あ、ああ。なんだろう? まさか明日香ちゃんが朱莉さんの部屋へ行ったのか?」「琢磨、早くメッセージの内容を教えてくれ!」翔がせっつく。「分かった」琢磨はスマホをタップしてメッセージを開いた。『お忙しいところ、申し訳ございません。実は明日香さんから突然<たすけて>とメッセージが入って来たので、お部屋に伺った所、倒れている姿を発見いたしました。呼びかけても反応が無く、すぐに救急車を呼びました。今は六本木の総合病院に運ばれて眠っております。病名は、<過換気症候群>でしたが命に別状はありませでした。ただ、念の為に本日は入院をするように先生から言われております。申し訳ございませんが、お手すきの時にお電話いただけないでしょうか?』琢磨と翔は2人でメッセージを読み、息を飲んだ。「明日香……!」翔の顔色が変わる。「おい、翔。過換気症候群て、いわゆる過呼吸っていうやつだろう? 今までにも同じ症状を起こした事はあるのか?」「分からない……。少なくとも、俺と2人きりの時はそんな症状を起こしたことは無かった」「すまない翔。多分、明日香ちゃんが過呼吸を起こしたのは俺のせいだ。お前朱莉さんに直接連絡入れろ。そしてすぐに病院へ行けよ。何、もう今日の重要な仕事は終わったんだ。早く明日香ちゃんの所へ行ってやれ。あまり朱莉さんに負担をかける訳にはいかないからな」「ああ、分かったよ」翔はその後、すぐに朱莉のスマホに直接電話をかけた。2人は暫く電話で会話のやり取りをしているのを琢磨は自分のデスクで仕事をしながら、時々様子を伺っていた。(それにしてもあのプライドの高い明日香ちゃんが朱莉さんに助けを求めるなんて……余程苦しかったのだろうな。だけど、これをきっかけに少しでも明日香ちゃんの朱莉さんに対する心情が変化して、歩み寄ってくれれば……)しかし、そこまで考えて琢磨は首を振った。一瞬でも馬鹿な考えを持ってしまったと思った。例え、明日香の心情に少し変化が現れたとしても今まで明日香に散々嫌な目に遭わされてきた朱莉に取っ
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3-10 特別個室での3人 1

 翔は自宅から入院に必要な荷物や保険証を用意すると、すぐに朱莉から教えて貰った明日香の入院先の病院へと向かった。病院に到着したのは午後6時過ぎ。翔は急いで明日香が入院しているナースステーションへ向かうと面会手続きを済ませ、明日香が入院している701号室へと向かった。701号室はこの病院の特別室となっていた。「朱莉さん!」701号室の廊下に置かれたパイプ椅子に朱莉が座って通信教育の勉強をしている姿が目に飛び込んできた。「あ、翔さん。お待ちしておりました」朱莉は立ち上がると会釈する。「朱莉さん。今日は本当にありがとう。貴女のお陰で明日香が大ごとにならずに済んだよ。本当に感謝している」「いえ、私は明日香さんからメッセージを貰って、それで倒れている明日香さんを発見して救急車を呼んだだけですから」「それで、何故廊下にいるんだい? 中へは……」そこまで言いかけて翔は言葉を飲み込んだ。ひょっとすると朱莉自身が病室に入るのを拒んでいるのか、それとも明日香に拒絶されたか……。どちらかなのだろう。「それでは、翔さんもいらしたことですし、私は失礼しますね」朱莉は立ち上がるとテキストをカバンにしまって立ち上がった。「ま、待ってくれ。朱莉さん! 明日香はもう目が覚めてるのか?」「はい。看護師さんの話では1時間ほど前に意識を取り戻したそうですよ?」「なら一緒に中へ入ろう! 明日香に礼を言わせるから!」「え? で、でもあの……」朱莉は動揺しているが、翔は思った。(何。明日香は朱莉さんに自ら助けを求めたんだ。今なら2人は少し歩み寄れるチャンスかもしれない)「さあ、一緒に病室へ入ろう」翔は朱莉の右手首を掴むと明日香の病室のドアを開けた。「明日香! もう具合が良くなったんだってな?」翔は笑顔で明日香の病室へと入って行く。「翔! 遅かったじゃない! って朱莉さん! 貴女……翔と何やってるのよ!」明日香の鋭い声が朱莉に向かって飛んでくる。「す、すみません」朱莉がビクリとなって翔に掴まれ散る右手を引こうとした。その時になって翔は自分が朱莉の手首を握りしめていたことに気が付いた。(まずい!)翔は慌てて朱莉の手首を離した。「違う!明日香、今のは誤解だ。俺が勝手に朱莉さんの手首を掴んでいたんだ」そして慌てて明日香に近付く。「明日香。朱莉さんに礼は伝えた
last updateปรับปรุงล่าสุด : 2025-03-17
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3-11 特別個室での3人 2

「いえ、私は別にお金の為では無く……」口にしかけたが、明日香にぴしゃりと言われた。「貴女ねえ……こういう場合はしのごの言わずに黙って受け取るのよ。何? それともお金以外に何か下心でもあったのかしら?」「おい、明日香!」翔は咎めようとしたが、明日香が憎悪の込めた目で朱莉を見つめていたので、何も言うことが出来なかった。(駄目だ。俺が朱莉さんを庇い建てするとますます彼女の立場が不利になってしまう)「あ、明日香さん……。謝礼金……ありがたく受け取らせていただきます」朱莉は消え入りそうな声で明日香に礼を述べた。「そうそう、最初から素直にお金を受けとると言ってれば良かったのよ」「はい、それでは私は今夜はここで失礼します」朱莉は頭を下げて部屋を出て行こうとした。「俺が車で送るよ」翔がそう言った時、突如として明日香がジロリと翔を睨み付けた。「何ですって? 朱莉さんを送るって言ったのかしら?」「あ、ああ……。車で病院迄来ているから。彼女を自宅まで送れば、俺も着替えを持って来れるだろう?」すると明日香が目に涙を浮かべる。「酷い……翔……」「え? どうしたんだ? 明日香」「こっちは自宅で意識を無くして病院に運ばれて入院したって言うのに……翔はそんな私を放って朱莉さんを自宅まで送るって言うの!?」「い、いや……。でも、ほら……大分外も薄暗くなってきているし……」「薄暗いって言ったってまだ7時にもならないでしょう!? 子供じゃないんだから朱莉さんは1人で帰れるわよっ! ねえ……心細いのよ、翔。何処にも行かないでよ!」明日香は翔に縋りついてきた。「明日香……」明日香の髪を撫でながら朱莉を見た。「あの、私の事なら大丈夫です。1人で帰れますので、どうか気になさらないで下さい。それでは明日香さん、どうぞお大事にして下さい」朱莉は頭を下げると、翔の返事も聞かずに足早に部屋を立ち去って行った。(朱莉さん……)翔の脳裏には先程朱莉が見せた悲し気な顔がいつまでも残っていた――****朱莉は美しい光に照らし出されたビル群の間を口を結んで黙って歩いていた。電車に乗っている時も下唇を噛み締めていた。億ションに向かって歩いている時は数学の公式を頭の中で唱えていた。そして、エレベーターに乗り込み、自宅の部屋の鍵を開けて室内へ入ってから、初めて朱莉はきつく
last updateปรับปรุงล่าสุด : 2025-03-17
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3-12 琢磨の提案 1

 翌朝――オフィスで琢磨は翔からの電話を受けていた。「ああ、大丈夫だ。こっちのことは心配するな。……何言ってるんだ。そんな事は今更だろう? ……うん。急ぎの案件はこちらで処理して、後でメールするから安心しろ。なあ、翔……。これは俺からの提案なんだが……。え? ああ……そうか。悪かったな。それじゃ電話切るぞ。じゃあな」ピッ琢磨は翔からの電話を切ると溜息をついた。「翔……。俺は明日香ちゃんよりも……お前の身体の方が心配になってくるよ……」(何とか翔の負担を少しでも減らしてやらないと……)琢磨はPCのメールを立ちあげると、メッセージを打ち始めた――****「ああ~。やっぱり家はいいわねえ……」明日香は伸びをしながらリビングのソファに座った。「明日香。今日は家でおとなしくしているんだぞ?」荷物を持って後から部屋へ入って来た翔は明日香に声をかけた。「はいはい、分かってるわよ」明日香は背もたれによりかかりながら返事をした。その時翔が着替えを持ってバスルームへ行こうとしているのに気が付き、声をかけた。「あら? 翔。シャワー浴びるの?」「あ、ああ……。結局昨夜はそのまま着替えもせずに寝てしまったからな」「あら? 私のせいだと言いたいのかしら?」明日香はジロリと翔を睨む。「何故そう思うんだ?」「だって今貴方がシャワーを浴びるってことは、私がこの部屋に昨夜帰らせずに着替えを取りに戻れなかったからと言いたいんでしょう?」「別に俺は何も言っていないぞ?」翔は明日香の隣に座るった。「だいたいねえ……。私が入院になったって聞いた段階で、一緒に病院に泊ろうって考えるのが筋じゃないの? 最初からそう考えていれば、自分の着替えを持って来ようと言う考えに至ると思わない?」「あ……」翔は唖然としてしまった。まさか明日香がそこまで考えていた等想像もつかなかった。「そうだよな……言われてみればそのとおりだった。お前が入院したなら、付き添い位考えれば良かったな。明日香。俺の考えが至らなくてすまなかった」明日香の頭を自分の肩に抱き寄せる翔。「いいのよ……。分かってくれれば。だから、翔。お願い……絶対に私を1人にさせないでよ?」明日香は翔の胸に顔を埋めると懇願する。「ああ、分かってるよ。明日香……お前を決して1人にはしない……」(今の明日香はあの時と
last updateปรับปรุงล่าสุด : 2025-03-17
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3-13 琢磨の提案 2

「ふう……。今回は父のお陰で助かったな……。いや、そんな言い方をしては駄目か」翔は口元に笑みを浮かべると考えた。(それにしてもおかしい。妙にタイミングが良すぎだ。偶然だろうか……?)「まさか……な。だが……何かおかしい」翔は念のために琢磨に電話を入れた。何回かの呼び出し音の後、琢磨が電話に出た。『もしもし。どうした翔?』「こんな時間に悪い。実は先程会長から電話が入ったんだ。マレーシア支社でトラブルがあったとかで、そっちに向かわなくてはならなくなったと。だから今回の会長の帰国は取りやめになった」『ああ、そうか』「そうかって……やけにお前、あっさりしてるな? もっと驚くかと思ったが」『そうか? でも予定が変わるのは別におかしな話じゃない。いつものことだろう?』「いや、いつもと違って妙な感じがある。……琢磨、正直に答えてくれ。お前……何かしただろう?」『何かって……何をだ?』「おい、とぼけるな。お前……父に何か話をしたんじゃないのか?」しかし、中々返事が無い。「琢磨、黙っていないで答えろ』『分かったよ……。そこまで気付いているなら話すよ。実は社長に明日香ちゃんのこと……伝えたんだよ』「! おまえなあ……! 何か余計なこと話したりしていないよな?」『ああ、安心しろ。明日香ちゃんがお前と一緒に暮らしてるなんてこと、口が裂けても話していない』「それじゃ……何て言ったんだ?」『最近、明日香ちゃんが精神面で弱っている。この状況で会長と会った時、明日香ちゃんがどうなるか心配だって相談したんだ。言っておくが俺がこの話をしたのは明日香ちゃんの為じゃない。お前と朱莉さんを心配してのことだからな?』「俺と朱莉さんの為……?」『そうだ。朱莉さんの件からずっと明日香ちゃんの精神状態がおかしくなったのは確かだ。だが、それは朱莉さんには何の落ち度もない。むしろ彼女は俺達の計画に巻き込んでしまった哀れな被害者だ。それに翔、お前はある意味自業自得ではあるが……ここまで明日香ちゃんの精神状態がおかしくなるとは思わなかったんだろう?』「ああ……」偽装結婚の話は明日香と何度も話し合って、互いが納得して決めた事であったはず。なのに朱莉という書類上だけの仮の妻が現れた途端、明日香はおかしくなってしまった。いや、正確に言えば朱莉の美貌を目の当たりにした途端、明日香が
last updateปรับปรุงล่าสุด : 2025-03-17
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3-14 カウンセラーのアドバイス 1

 季節が移り変わり、いつの間にか12月になっていた。休憩時間、オフィスの窓から翔と琢磨は外の景色を眺めながらコーヒーを飲んでいた。「世間はもうクリスマス一色だな」琢磨は翔を見ながら話しかけた。「ああ…本当に早いものだな…」翔は窓の外をじっと見つめながら何か考えごとをしているように見える。「どうした? 翔。何考えているんだ?」琢磨は翔の様子に気付き、声をかけた。「あ、ああ……。実は明日香からクリスマスプレゼントは今年は俺が選んでくれって言ってきて困っているんだ。20代の女性が好むプレゼントって言うのが俺には良く分からなくてな……」「へえ~。いつもなら毎年明日香ちゃんが自分の方からリクエストしてくるのに随分変わったな? これもカウンセラーのお陰じゃないか?」「ああ……。そうかもな。琢磨、ありがとう。お前のアドバイスのお陰だよ。あのまま何もしないで放っておけば今頃明日香はどうなっていたか分からないよ。それにカウンセラーのお陰で、明日香は家政婦も受け入れてくれたしな」翔は笑顔で言った。今、明日香と翔の元には月曜~金曜日まで家政婦協会からベテラン家政婦が派遣されて来ている。その人物もカウンセラーからアドバイスを受けて、条件にかなった人物を探し出し、専属の家政婦をやって貰っているのだ。家政婦として雇った相手は60代の女性で、若い頃は秘書として働いていた。きめ細やかな所まで行き届くように世話をしてくれる素晴らしい家政婦であった。カウンセラーと家政婦のお陰で翔の負担はあの頃とは比べ物にならない位に楽になった。カウンセラーと家政婦には当然翔と明日香の関係を……そして朱莉と言う偽装妻の存在も打ち明けていた。その際、絶対に誰にも口外しないことを条件に告白していた。そのことをカウンセラーと家政婦に伝えた所、自分たちをあまり見くびらないでくれと叱責されたほどであったのだ。「琢磨。本当に感謝している。お前がいなければ、今頃どうなっていたか分からないよ」すると琢磨が肩をすくめる。「あのな、俺は別に明日香ちゃんの為だけを思ってアドバイスをしたわけじゃないぞ? お前のことや、それに朱莉さんのことを心配して言ったんだからな?」「ああ。勿論分かってるさ」苦笑する翔。「あ、そう言えばさっき明日香ちゃんへのプレゼント何がいいか考えていたよな?」「ああ。そうだ」
last updateปรับปรุงล่าสุด : 2025-03-18
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