Semua Bab もしもあの日に戻れたのなら: Bab 61 - Bab 70

104 Bab

再会④

「さあ!皆集まってくれ!」アレンさんが手を叩き皆を集める。集まった事を確認し、説明が始まった。「まず、最初の目標だった重要人物との合流。これはクリアした。次の目標はこの世界の魔族、魔物の殲滅だ。しかし、その為には力がいる。ボク達だけでは到底不可能だ」アレンさんは一拍置いて、話を続ける。「だから、ボクらの世界から仲間を呼び寄せる」それを聞いた皆はざわつき始めた。「はいはい、静かにしてください。まだ団長の話は終わっていませんよ」レイさんの叱責が飛び、また周囲は静かになる。「これは異世界ゲートに辿り着く事が大前提だが、レイを向こうの世界に送り込む。そして仲間を引き連れ戻ってきてもらう。そこからは反撃の時間だ」「これは既に決定事項です。ゲートの開いた先は魔族領。戦闘能力的にも私が適任なので」「なので、まず第一の目標は異世界ゲートに辿り着くこと。辿り着ける目処が経てばその後を話し合おう。各々考えて準備をするように。では解散」すごいな、団長らしく皆をまとめ上げ次の目的を簡潔にみんなへと伝えた。それに各々自分で考えて行動?結構団長の方針は厳しめなんだな。「おいアレン。魔物の皮は分厚く拳銃程度では傷つけられないって言ってたな」「ああ、何か思いついたのかい紅蓮」「対戦車ライフルだったらどうだ?お前も見ただろ?ごつい装甲を纏った戦車ってやつを。あれの装甲をブチ抜けるライフルがある」「それは……すごいな。魔物どころか魔族にも傷を付けられるかもしれない」「こっちの世界の武器ってやつもバカには出来ねぇな。お前らに見せてやる、こっち来い」そう言われ紅蓮さんに着いていくと、そこは大会議室のような広さのある部屋があった。厳重に鍵がされてあり、それら全てを紅蓮さんが開けていく。最後の鍵が開く音がし、扉が半開きになる。「さあ見せてやるよ、この隠れ家の総戦力ってやつを」扉を開くと何処を見渡しても兵器。数えきれない兵器が綺麗に
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-02-28
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再会⑤

あの凄惨な事故から2ヶ月が経っただろうか。各国は協力し、魔族殲滅に力を入れているが大きな戦果は未だない。強力な兵器があったとしても、たった一体で国を相手取れる魔族相手では難しいだろう。とはいえ、魔物の数は激減した。高威力な兵器の前では魔物の防御はあまり役に立たないようだ。 噂によると魔族は数百、魔物は数十万体が世界各国に散らばっているとのこと。魔神は異世界ゲートの側から動く気配はない。  話は変わるが、事故以前から大きく変わったことがある。それは諸悪の根源として城ヶ崎彼方、つまり僕へと憎悪の全てが向けられる事となったことだ。そのお陰か、各国が協力しあう結果が生まれたというのは皮肉だろうか。この世界の人類が目指す終わりというのは、魔物魔族の殲滅及び僕の処罰といったところか。 しかし、|公《おおやけ》には僕の行方は知れず。人類が躍起になって探しているが自国を守る必要もありあまりそちらに人を割けない事が原因となっている。  「と、ここまでがこの世界で起きている事柄だ」アレンさんは、僕の身の安全を危惧してか隠れ家から僕と紫音姉さんを出さないよう徹底している。お互いに護衛はいるが、たった一人の護衛で守れるものなんてたかが知れている。 「よし、お前らに紹介しておく」紅蓮さんがホテルの配膳で使うようなカートを更に3倍ほど大きくしたカートを押しながらやって来た。上には大量の銃器が乗っている。もちろん僕ら一般人はお目にかかれないものが大半である。 「一つずつ紹介していく。まず一つ目はこれだ」紅蓮さんが両手で掴んだ銃は中学生の背丈はあるのではなかろうかというほどの長物。「これは長距離対戦車ライフルだ。こいつなら数センチのぶ厚い鉄板
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-03-01
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再会⑥

紅蓮さんが居ない間に僕らは各々武器を手に持ち眺めたりする。暫くすると紅蓮さんがなにやら大きな兵器を持ってきた。見た目はロケットランチャーのように見える。「これは世界に1つしかない代物だ。試作型反重力放射火砲、その名もグラビティブラスト」それを聞いた五木さんは驚愕した声を出す。「完成していたのか!?まだテスト段階だと思っていたが……」「まあな。ちと伝手を辿って手に入れたやつだ。お目にかかる事すらレアだぜ?まあ俺もまだ撃ったことはないがな」五木さんだけは知っている物のようだが、我々には何がすごいのかも分からない。「ああ、皆さんには私が説明しましょう」五木さんが僕らの方を振り向く。「これは、私が開発した反重力装置を応用した戦略兵器です。国と内密に制作していたのですがまさかここで見ることとなるとは……」「あの……五木さん。これってどんな兵器なんですか?」「ああ、言ってませんでしたね。これは重力波を強制的に発生させ圧縮した重力波を前方へと射出する兵器です」何を言ってるかよく分からなかったがとにかく凄いらしい。「五木さん、これはどれ程の威力があるんだい?」アレンさんはその凄い兵器の威力が一番気になっているようだ。「そうですね……分かりやすく言えば……私の研究所、異世界ゲートがあるあの建物を丸ごと消し飛ばせるでしょう」なんだそれは。もはや魔法じゃないか。発展しすぎた科学は魔法と区別が付かないとは言うがまさか本当に実現させるとは思わなかった。「それは、恐ろしい兵器だね……でもとても頼もしい兵器じゃないか。使わないに越したことはないけれどそれほどの威力なら魔神にも通用するかもしれない」アレンさんはあまり使いたくなさそうだが、いざという時の切り札になるとのことだ。「言っておくがこれは試作型だ。使い切りの兵器だと思ってくれ
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-03-02
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再会⑦

五木さんも武器を見ているがもしかして一緒に戦うのだろうか。少し気になり僕は声をかけた。「五木さんも一緒に行くんですか?」「いやいや、私は戦えないよ。足手まといになっても申し訳ないからね。武器を見ているのは今後の開発の参考にしようと思ってね」どこまで行っても科学者らしい返答に納得する。「彼方君は行くのだろう?無事に帰って来てくれよ、君に死なれたら研究も行き詰まってしまうからね」大らかに笑い僕の身を案じてくれた。しかし結局の所無事に帰ってこれる保証はない。だから僕はこう答える事にした。「出来るだけ後悔しない選択をしようと思います」優しく頷くのを見て少しだけ胸が傷んだ。 ――――――研究所内、異世界ゲート前。1人の男がじっとゲートを眺めて突っ立っている。「まあ良くもこんなものが創れたものだな……」感慨に浸っていたのは、魔神リンドール。彼ですら感嘆を漏らすほど、異世界ゲートというものは常識外の物であった。「リンドール様、偵察に出ていた魔族が戻りました」配下のゾラが恭しく膝を付きながら報告に来る。その後ろには偵察に出ていた魔族が共に膝を突いている。「報告しろ」「はっ。黄金の旅団及びカナタの所在が判明いたしましたことをここに報告させて頂きます」「ほう、もう見つけたか。続けろ」「廃工場の地下に隠れ家を作りそこに身を隠しておりました」見つからないわけだ。まさか地下に隠れていたとは、とリンドールは忌々しそうに眉を顰める。「即刻襲撃部隊を送り込め」「リンドール様、奴らは全戦力がそこに集まっております。並大抵の戦力では蹴散らされるだけでしょう」そうなれば剣聖もその場に居るということになる。「ならばグリードを筆頭に部隊を編成せよ」「畏まりました」四天王の1人をつければ、打撃を与えることが出来るだろう。それすら出来ぬのな
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-03-03
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総力戦①

世界各国では――「防衛はどうなっている!!首都へと攻め込まれるとは何事だ!」「申し訳ございません!我が軍は壊滅的打撃を受け数を減らしております!」「魔族……だったか……化け物どもがッ!」殆どの国は首都へと攻め込まれ、首脳陣は対策に追われていた。想定外の戦力差により、軍はほぼ壊滅。防衛もままならない状態へと陥っていた。「全ての元凶は、あの異世界ゲートではないか!!あんな物……防衛省に連絡しあそこに核を落とせ!」「それはいけません!!日本に核など落とせばそれこそ戦争になってしまいます!」異世界ゲートさえなければ……それは全ての人間が思っている事ではあったが、今となってはもう手遅れである。「日本へと繋げ、会談を行う」「既に繋いでおります」仕事の早い秘書官であることが唯一の救いに思えてくる。「これは佐藤首相。ご無沙汰しておりました」「いえこちらこそ連絡が遅くなり申し訳ございません」「本題に入りますが、異世界ゲートの対策についてです」「ええ、そうですね。こちらもその手はずが整いましたので今世界各国へと連絡していた所でした」なにやら日本は既に動きがあるようだった。興味本位にアメリカ大統領は問い掛ける。「して、その内容とは?」「異世界ゲート及び研究所に蔓延る魔物の軍勢に総攻撃を仕掛けます」「なんと!それは日本の総意でしょうか?」「もはや国民の声を聞く余裕はありません。国家の意地をかけた戦いなのです」「全滅も覚悟と?」「もちろん覚悟しております。ただこの悲劇を招いたのは日本の意志ではないということだけ覚えておいて頂きたい」「分かりました、では我が国も少ないですが支援を送りましょう」「それはありがたい。ではいい結果を報告出来ることを祈っていて頂ければと思います」会談はそこで終わった。まさか日本が総攻
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-03-04
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総力戦②

「全員、装備に問題はないか再度確認しておけ!」観客のいなくなったスタジアムに響く大声。そこかしこに銃器を持った兵士がいる。日本軍は突撃する前に仮拠点をスタジアムに設置し、準備が整い次第総攻撃を掛ける作戦を打ち立てていた。スタジアムには野営テントが所狭しと広がっている。各国の国旗が、増援部隊として参加してくれている事を意味していた。人類のかき集めた総戦力約10万人。防衛に手を回したり、襲撃で数を減らした兵力の中ここまで集まれば御の字である。アレンはその様子を遠目から見ていた。「この世界の戦力も馬鹿にはできないものだな。ここまで集めるとは。これなら協力すれば異世界ゲートは奪還できそうだ」「……………………」リサも無言ながら頷く。二人で偵察に出てきていたのは、総攻撃を明日に控えており念の為味方の数を把握しておきたかったから、という理由である。突如、そんな彼らの元に連絡が入った。携帯がポケットで震えている。アレンはこんな時になんだと面倒くさそうに取り出すと耳に当てた。「団長!!直ぐに!すぐに戻ってください!魔族の襲撃です!!!」「十分で戻る」リサと顔を見合わせ、二人は即座に移動を開始した。――――――廃工場地下隠れ家。「おい!アレンに連絡は繋がったか!?」「繋がりましたが、最短でも十分はかかるとのことです!」まさかここに襲撃を仕掛けてくるなんて誰も思っていなかった為、全員に緊張が走る。「団長がいない今は私が指揮を取ります。セラは結界を展開。団長が戻るまで一歩たりともここに奴らを入れさせないようにして」「はい!堅牢結界陣、ガーディアス!!」基地が薄く青白い光に覆われる。曇りガラスのような、向こう側が透けて見えるが本当に頑丈なのだろうかとみな不安そうな表情を浮かべていた。「十分耐えればなん
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-03-05
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総力戦③

「もう!持ちません!!」そんな言葉を発したセラは手が震えている。刹那、ガラスの砕けた音が周囲に響き渡り結界は崩れセラは尻餅をつく。「や……破られました……」肩で息をしているセラは全力を出し切ったようで、立てないほどに疲労していた。「総員!迎撃せよ!!!」レイさんの掛け声と共に隠れ家への入り口に団員が集まる。「よお、やっと会えたなぁカナタ!」随分懐かしい声が聞こえ入り口を凝視すると、そこには異形の姿をしたグリードがいた。「くっ!なぜここに四天王が!!」「全員全力でやるぞ!!」「アカリは護衛に集中してろ!」各々声を掛け合いグリードに立ち向かうが、魔力障壁で弾かれ決定打は一切入っていなかった。「雑魚に用はねぇ!!そこの神速と再戦だぁ!!」団員を弾き飛ばしこちらに向かってこようとするグリードに相対するようアカリは前に立つ。各自に渡された銃器の類は四天王にはなんの意味も成さずただ無意味に弾薬を消費していく。「小賢しい!こんな豆鉄砲がオレに効くわけねぇだろぅがぁぁ!」「五木さんにカナタくん。貴方がたは後ろに。ここは私達が引き受けますので」レイさんも魔導銃を構え立ち塞がる。僕は足手まといにならないようその言葉に従い五木さん達と後ろへと下がった。そこからはグリード対アカリ&レイさんの戦闘が始まった。アカリは速さで翻弄しつつレイさんの狙撃で動きを阻害する。完璧な連携というものを見せられ、僕は魅入ってしまっていた。言葉のやり取りはない。しかし、彼女らは事前に味方の動きが分かっているかのような行動をする。アカリが右に逸れたらレイさんが狙撃。レイさんが足を撃てば、アカリは頭上から攻撃。旅団はいつもこうして戦っていたのかと思い、魅入っていると不意に後ろから叫び声が響く。「ギィィヤァァァァ!!!」何事かと振り返ると、男が血塗れで倒れていた。
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-03-06
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総力戦④

「ぐぅぅ!小娘がっ!!許さんぞ!!!」「いや!!!」怒りに満ちた魔族に睨みつけられ恐怖からか姉さんはライフルを落とす。そのライフルを拾い上げ魔族に銃口を向けたのは、一番後ろで控えていた五木さんだった。「私も手伝わせてくれ」そう言いながら引き金を引く。銃口から飛び出た全てを溶かし尽くすレーザーが魔族の肩を貫く。「グオァァァ!人間如きぃ!!!」魔族の手には深紫色の魔力が溜まっていく。何かを仕掛けてくるつもりかと構えたが、そんなものは杞憂に終わった。「その醜悪な首切り裂いてあげるわ」フェリスさんが間に合った。腕を振りきり、レイピアのような氷でできた剣の刃は魔族の首へと吸い付くように流れていき、そのまま首を跳ね飛ばした。「間に合ってよかったわ……貴方にもしものことがあったら……」「ありがとうございます!」それだけ言うとフェリスさんはまた入り口に戻りかけたが、既にすり抜けてきた魔族が複数体こちらに向かってきていた。「ここは通さない!!アイスウォール!」氷の壁が僕らと魔族を分断する。「貴方達はそこに居て。2撃くらいならこの壁が耐えてくれるから」フェリスさんは魔族へと振り返ると、駆け出した。僕らは傷を負った人達を介抱する為近寄ったが、既に息はなく助けることはできなかった。五木さん、茜さん、僕ら姉弟。それだけが生き残り他の者は全員死に絶えていた。「すまねぇな……俺も恐怖で動けなかった……」紅蓮さんも強面ではあるが一人の無力な人間。戦闘のドサクサに紛れ隅で隠れていたそうだ。「大丈夫ですよ。僕だって魔法がなかったらただの人です。怖くて当たり前なんですよ……」暫く戦闘は続いていたが、魔族のあまりの数にフェリスさんをすり抜けた二体の魔族が氷の壁に迫ってきた。「カナタくん!!魔法の重ねがけを
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-03-07
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総力戦⑤

リサさんがここに居るということはアレンさんは間に合ったらしい。入り口に目を向けるとあれだけいた魔族や魔物は一匹も残っていなかった。ただそこに殲滅王が立ち尽くしている。「ボクの不在を狙うなんて随分と舐めた事をしてくれたね、グリード」「チッ、もう来たのかよ……」嫌そうな顔でアレンに顔を向けたグリードは全身傷だらけ。レイさんとアカリも少しずつ怪我を負っているようで、所々に血が滲んでいた。「ボクの仲間を傷つけた罪。その身で受けるといい」掌をグリードに向け何やら呪文を唱えだす。しかしグリードも馬鹿正直に待っているだけではなく、アレンさんへと駆け出した。「詠唱する前に殺してやるよぉぉアレェェン!!!」「バニシングブラスト」「なッッ!詠唱省略だと!?」白い光は真っ直ぐグリードへと伸びていき、包み込む。音もなく光が消えたその後には何も残らず、ただ掌を向けたアレンさんが立っているだけだった。これが殲滅王か……圧倒的なまでの力。あれだけ脅威を振りまいていた四天王ですらこの程度とは、アレンさんの力の底が知れないな。「団長……助かりました」「レイもアカリもよく耐えてくれた。まずは負傷者を確認しよう」全員辺りを見渡したが団員は全て無事。小さい傷は負っているがどれも命に別状はない傷だった。「カナタくん、済まない……こんな傷を負わせてしまって……」「いえ、間に合ってくれてよかったです。あのままだったら僕らは死んでいましたから」実際リサさんが数秒遅ければ僕は死んでいた。肩は魔法で治してもらえばそれでいい、感謝しかないのは他の皆も同じだった。一息ついていた時、悲鳴じみた声が隠れ家内に木霊する。「誰か……誰かっ!こっちに来て!」茜さんの声がして、振り返るとそこには白衣を血に
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-03-08
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総力戦⑥

「すまない、ボクが遅れたせいで……」「いえ、アレンさんは悪くないですよ……」保護された者は茜さんと紫音姉さん、そして僕だけが生き残り、他は皆死んだ。身近な者が死んでいく様を見ていると、罪悪感に押し潰されそうになってくる。「不測の事態となったが、明日総攻撃を仕掛けることは変わらない。悲しみも憎しみも全て奴らにぶつけてやろう。だから、今は、死者を弔ってあげようか」アレンさんの言葉で皆は、遺体を運び簡易な墓を作る。花を添える時には辺りは既に暗く、夜になっていた。隠れ家の中は、お通夜のような静けさが漂っている。保護対象はほとんど全滅してしまい、旅団の者達も元の世界であれば護衛任務失敗となるはずだ。彼らも自らの力不足を嘆いていた。「彼方、お茶飲む?」姉さんが僕の隣に座り温かいお茶を用意してくれた。「ありがとう」「彼方は悪くないよ……悪いのはあの魔族達。だから明日仇を討とう?」姉さんは優しく慰めてくれる。「姉さんも戦うんだろ?絶対に無茶はしないでくれ……」「大丈夫よ、無謀な事はしない。私に出来る範囲で皆の力になるから」唯一の家族の時間を過ごし、夜はふけていった。 ――――――夜は明け、総攻撃当日。「全員聞いてくれ」アレンさんは旅団員と僕らを一箇所に集め作戦の説明に入った。「これより本作戦を伝える。まず第一に死ぬな。これは大前提だ」誰も死なずにゲートを奪取する。皆同じように頷く。「この世界の軍隊は確認した所約10万人という規模で攻めるようだ」それだけ聞くと簡単に制圧出来そうだが、魔族は一体で大隊レベルの軍を相手取れる戦闘能力がある。「魔物は彼らに任せていいだろう。しかし魔族はボクらで片付ける必要がある。魔族を殲滅次第、四天王と魔神と決着をつける」四天王と魔神はも
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-03-09
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