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第2話

私がこの一家への復讐を考えあぐねているうちに、義母は自ら厄介ごとを引き起こし始めた。

義母はネットでセクシーな動画を投稿するのが好きで、下品な男たちの追従を楽しんでいた。

気に入らないコメントを見つけると、相手を呪いながら削除し、ネットユーザーが自分を妬んでいるのだと思い込んでいた。

やがて、善意のある人々は彼女のような人物には関わらないほうが賢明だと悟り始めた。

自分のアカウントを見て、義母はますます得意げになった。

毎日配信を行い、他の人と通話をつなぐようになった。配信ルームで下品な配信者たちが卑猥な冗談を言っても、自分の魅力が大きいせいだと思い込んでいた。

ある日、義母は同じ町に住む美しくて裕福な女性とつながってしまった。

これまで義母にお世辞を言っていたユーザーたちは、一斉にその金持ち女性の陣営に移ってしまった。

張り合うのが大好きな義母はこれに激怒し、プラットフォームのルールも無視して、配信ルームで相手を猛烈に罵倒し始めた。

汚い言葉を使ったため、彼女のアカウントは凍結されてしまった。

義母は気を取り直し、新しいアカウントを作って毎日のように金持ち女性を中傷し始めた。愛人だの、不倫相手だの、尻軽女だのと罵った。

だが今度は義母は硬い岩にぶつかってしまった。その金持ち女性は本物の実力者だったのだ。

彼女はただ暇つぶしにネットで遊んでいただけなのに、見知らぬ人にこんな噂を立てられた。

そして2日も経たないうちに、直接家まで人を連れてやってきた。

義母は最初状況が飲み込めなかったが、動画よりも美しい金持ち女性が目の前に現れると、嫉妬で目が血走った。

金持ち女性は何も言わず、手下に指示して義母を殴らせた。

私は気を利かせて金持ち女性のために扉を閉めた。近所に見つかって警察を呼ばれたら面白くなくなるからだ。

金持ち女性は私の機転を利かせた行動を褒めるように一瞥した。励まされた私は、さらに彼女に水を一杯差し出した。

義母は殴られて立ち上がれなくなったが、口だけは止まらなかった。

「この腐れ女!よくも私を殴るなんて。私が言ったことは間違ってないわよ。女一人でこんなに金持ちになれるはずがない。

その金、どうやって手に入れたのかしらね。何人の男と寝たのかしら。きっともうボロボロでしょうね」

義母は金持ち女性の手入れの行き届いた顔を見て、さらに嫉妬の炎を燃やした。

「その顔だって、男と寝て手に入れたんでしょ。見れば分かるわ、偽物よ。

この淫売!現れた途端に私のファンを全部持っていくなんて。その顔、引っ掻いてやるわ」

義母は本当に強情で、命を握られているのに女同士の張り合いを貫こうとしていた。

金持ち女性は優雅に立ち上がり、細いヒールで義母の自慢の顔を踏みつけた。

そして一言、「馬鹿ね」と吐き捨てた。

義母は自分より何倍も美しい女性からこんな侮辱を受けるのを許せず、金持ち女性の顔を掻き毟ろうとしたが、そばにいたボディーガードに阻まれ、再び地面に押さえつけられた。

私はこの一部始終を冷ややかに見ていた。義父はというと、震えながら隅で立ちすくみ、近寄る勇気もなかった。

ようやく金持ち女性が気を晴らすと、大勢で威勢よく立ち去っていった。

義母は殴られたことで警察に通報すると騒ぎ立てたが、金持ち女性は颯爽と札束を投げ出し、義父の口を封じた。

義父は素早く義母の通報しようとする動きを止め、頭を下げながら一行を見送った。

去り際、義母は押さえつけられたまま、現実の姿を写真に撮られてしまった。

義母は義父の弱腰を恨み、家で大騒ぎをした。これで団地中の人が義母の栄えある行状を知ることになった。

今や、この一家は顔向けできずに外出もままならない。

豚の頭のように腫れ上がった義母の顔を見て、私の気分は最高潮に達した。毎朝出勤前に、団地の掲示板で義母の最新情報を報告した。

私の後押しもあって、義母の願い通り団地の有名人になった。今では話せるようになったばかりの子供でさえ、ここに豚頭のおばあさんが住んでいることを知っているほどだ。

金持ち女性は明らかに義母を簡単には許さないつもりで、我が家で撮った義母の写真を公開した。

私はそれを見つけると、すぐさま金持ち女性の動画の再生回数を伸ばすために視聴した。

義母はネット上で自分への罵倒の嵐を見て、ショックで呼吸が止まりそうになり、数日間寝込んでしまった。

義母を刺激するために、私は新しい服をたくさん買い、毎日フルメイクで外出し、様々な方法で義母の前をうろつき回った。

義父でさえ、私を何度も見てしまうほどだった。義母の私への視線が日に日に険悪になっていくのに気づいた。

ついにその日、私が出勤した後、義母はこっそりと私の寝室に忍び込んだ。

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