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第5話

その夜、私たちは退院した。

以前住んでいた小さな家に戻ったが、長い間誰も住んでいなかったので、母と私で長時間かけて掃除をした。

最後には疲れ果てて倒れるように眠った。

翌日も、私たちは彼らに離婚書類にサインするよう催促したが、葉山家の父子は応じなかった。

3日目、4日目、5日目も同じことの繰り返しだった。

唯一違ったのは、母と私が小さなアクセサリーを仕入れて夜市で露店を始めたことだ。葉山家を離れた後の生活のために、お金を稼がなければならない。

母には販売の才能があり、上手く客を呼び込めるので、一晩でかなりの稼ぎになった。

1週間後、葉山家の父子が私たちを探し当てた。

1週間ぶりに会った父子は、みすぼらしい姿で、声もかすれ、わずかに震えていた。

葉山想が言った。

「申し訳ない。調べてみたら、あの日君たちは本当に......病院の医師にも聞いたんだ。赤ちゃんは運ばれた時にはもう......だから、取り除かなければならなかったと」

彼を見ていると、あの悪夢のような日のことを思い出した。

激しい腹痛と、私を信じようとしない夫。

あの時、私は彼に抱きしめてほしかった。

優しく慰めてほしかった。「俺がいる。いつでもどこでも、ずっとそばにいる」と。

でも今はもう遅すぎる。

何もかもどうでもよくなった。

私はただ離婚して、新しい人生を歩みたかった。

「大丈夫よ。もう過ぎたことだわ。離婚しましょう、葉山想」

母も葉山恵介を見つめ、言った。「離婚しましょう、葉山恵介。自分の人生を大切にして。私がいなくても、あなたはもっと良くなれるわ」

「俺は......」

義父は悲しげな表情を浮かべた。

葉山想はついに跪き、涙を目に浮かべた。

「栞、お義母さん、俺たちが間違っていました。許してください。もう一度やり直せませんか?」

これは葉山想が初めて母を「お義母さん」と呼んだ時だった。

結婚式の日、母が彼の手を取って「これからは、私があなたのお母さんよ」と言った時、葉山想は一度も「お義母さん」と呼んだことがなかった。

もしこの出来事の前だったら、葉山想が「お義母さん」と呼んでくれたら、母はきっと喜んだだろう。

でも今は、もう必要ない。

私は葉山想を見つめて言った。「立ち上がって。あなたが言ってたでしょう、男の膝下に黄金ありって」

「妻も、母も
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