第71話

最初の困難を乗り越えたら、その後はだんだん順調になる。

「じゃあ、彼女に直接プレゼントを送ったほうがいいね」武田はアドバイスした。「ジュエリーを送るといいよ。女性はみんなジュエリーが好きだから」

常盤奏は「彼女はジュエリーを身につけない。今まで一度もつけているのを見たことがない」と言った。

「じゃあ、スキンケア用品を送ったらどうだ？女性はみんなスキンケア用品を使う」周防も提案した。

常盤奏は「彼女はスキンケア用品を使わない。彼女の部屋に行ってみたけど、洗顔フォーム一つしかなかった」と答えた。

まさか洗顔フォームをプレゼントにするわけにもいかないだろう？

武田はとわこがこんな女性だとは思わなかった。

もっと驚いたのは、堂々とした常盤グループ社長である常盤奏が、こっそりと彼女の部屋を見ていたことだ！

「それなら洗顔フォームを送ったら？」武田が言った。

常盤奏は「彼女の洗顔フォームはほこりが積もっていた、あまり使っていないようだ」と返した。

……

……

「服、靴、バッグ！彼女も毎日着る服や靴は必要だろう？バッグはきっと持っているはずだ」武田一郎が最終的な答えを出した。「お母さんが彼女を叩いたから、彼女はきっとものすごく辛かったはずだ。彼女を慰めないと、絶対に君を無視するよ」

周防子遠は「実は三千院さんは普通の女性とはちょっと違う気がする。彼女はまだ卒業していないし、そんなに物欲がないのかもしれない。プレゼントを贈っても、効果がないかもしれない」と言った。

武田一郎は指を鳴らして「わかったよ。実はプレゼントは補助的なものに過ぎない。最も重要なのは男が自ら行動を起こすことだ」と言った。

常盤奏は「例えば？」と尋ねた。

周防は「キスしたり、抱きしめたり？」と言った。

武田は「そう！」と賛成した。

常盤奏の顔は一瞬で真っ青になった。

「君がやりたくないなら、僕たちが手伝ってあげるよ！」武田は彼が困った顔をしているのを見て、気前よく言った。

常盤奏は急に声を高めて「君たちが彼女にキスして抱きしめると言ってるのか？」と叫んだ。

武田は吹き出しそうになって、「いやいや、僕たちは君にプレゼントを贈るのを手伝うってことだよ。その他のことは君自身がやらなければならない」と答えた。

「いや、結構だ」常盤奏は他人の力を借りて恋愛をするつもりはなく、冷た