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第77話

とわこはそわそわしながら、ふとあることを思い出し武田に尋ねた。「常盤弥の件は、常盤奏がやったわけではないのよね?」

武田は驚いて答えた。「どうしてそう思うんだ?常盤弥は自分でギャンブルのトラブルに巻き込まれたんじゃないのか?奏とは何の関係もないだろう?」

とわこは水を一口飲みながら言った。「彼は自分がやったから、私に跪いて懇願しろって言ったの」

武田は「……」と唖然した。

また水を一口飲んでから言った。「君たちは一体何をしているんだ?付き合っているのに、なぜいつも喧嘩ばかりしているんだ?ああ、君たちにとっては、喧嘩をするのが楽しみなのか?」

とわこはもちろん認めるわけがなかった。「私はそんな趣味はないわ。彼がいつも私を怒らせるんだもん」

「そうだね、たぶん彼も君と同じ気持ちなんじゃないかな」

「だから彼とは合わないのよ」とわこはもう一口水を飲んだ。

「カップル同士の喧嘩は普通のことだよ。喧嘩を通じて愛情が深まることもあるんだから。」

「でも多くのカップルは、喧嘩を通じて別れるわ」とわこはそう言った。「三木直美が彼には合ってると思わない?彼らは十年間も問題なく一緒にいたんだから」

武田は微笑んで答えた。「それは感情がないから問題が起きないんだよ。奏は直美に対して、まるで波一つ立たない湖のような気持ちを保てるんだ」

「そう……忘れるところだったわ……」彼が好きなのは、まるでお姫様のようなあの女性だ。

昼食後、とわこはタクシーで三千院グループへ向かった。

一方、武田一郎は午前中の買い物を常盤家に届けた後、車で常盤グループへ向かった。

当然、彼は常盤奏の前に立ち、自慢気に報告することを忘れなかった。

「午前中に三十一個のプレゼントを彼女に買ってあげた」武田は言った。「彼女はとても喜んでいた」

常盤奏は目を上げて武田を見た。「お前が無理やり買わせたんだろう?」

武田はこめかみをピクピクさせながら答えた。「よく分かったよね」

常盤奏は黙って眉を上げ、彼の話を聞き続けた。

「彼女にブレスレットを選ばせていた時、彼女はあるネックレスを三秒以上見つめていたんだ。だから彼女が去った後、そのネックレスを買いに戻った」武田はポケットから箱を取り出し、それを開けた。中には小さなダイヤモンドのネックレスが入っていた。

ダイヤモンドは小さく、ネックレスはそ
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