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第176話

とわこは一瞬息を呑んだ。

まるで誰かが彼女の首を絞めているかのように感じた。

子供たちが病院に彼女を訪ねてくるとは予想していなかった。

さらに、第三病院が彼女に映像を提供しないと約束していたのにも関わらず、なぜ常盤奏にそれを渡したのだろうか?

常盤奏は疑り深い性格だ。

彼が結菜を病院に連れてきた人を調べるだろうと予想していた。

ただ、彼は前日ではなく、昨日に彼女が病院に行ったという事実を知らない。

どれだけ昨日の監視映像を見返しても、彼が探しているシーンは見つからないだろう。

「常盤奏、私たちはすでに離婚した。昨日、第三病院に行ったかどうか、腕に抱え、手を引いていた子供が何人だったかは、あなたには関係ない!」とわこは、心を落ち着けて強い口調で言った。「あなたの子供ではないから!私はあなたの子供を産むつもりはなかった!私たちの子供は、かつてあなたが自ら手をかけて殺したのだから!」

とわこは感情的になり、この言葉を言い終えると、すぐに電話を切った。

それ以上彼の反応を聞きたくなかった。

彼女は彼と結菜が一生一緒にいて、幸せでいることを願った!

他の人をもう傷つけないことを願っていた。

常盤奏の唇は動いたが、今にも言おうとしていた言葉は彼女が電話を切ったことで消え去った。

電話を切る音を聞きながら、頭の中は真っ白になった。

彼女に無理やり中絶させたことは、彼女にとって永遠の傷だろう。

ただし、彼女がこの件について話すことはなかったため、彼はその事実を意識していなかった。彼らがかつて子供を持っていたことを。

広々とした別荘は、まるで心臓の鼓動が聞こえるかのように静まり返っていた。

彼は心の中で自問した、後悔しているのか?

数秒後に浮かび上がった答え、それは以前と同じだった。

「先生、小林先生がいらっしゃいました」三浦が彼のそばに来て告げた。

常盤奏の表情は一瞬にして落ち着きを取り戻した。

彼は大股でリビングへと向かった。

小林はるかは今日、気分が良かった。

今日彼女は鮮やかな色の長いドレスを着て、軽く化粧をし、髪を肩に下ろしていた。

以前のきちんとした端正なイメージとは一変していた。

「常盤さん、まさか私を覚えていないんじゃないですか?」小林はるかは恥ずかしそうに笑った。「手術が終わったので、神経を張り詰める必要もなくなり
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