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第80話

清和天皇は最初の軍事報告を受け取った瞬間から、全身の血が沸き立つほどの興奮を覚えていた。

さくら、上原さくら、上原洋平の娘、太政大臣家の嫡女。まさか彼女がこれほど優秀だとは。葉月琴音をも凌駕する程だ。

日向城陥落の吉報を受け取ると、天皇は机を叩いて狂喜し、大笑いした。「よし、よし。名将家に弱き女なし、だな」

天皇はすぐに宰相と兵部大臣を呼び寄せ、勝利の報告を見せた。穂村宰相は感動のあまり目に涙を浮かべた。「日向城が奪還されました。上原さくらの功績は偉大です。彼女が穀物倉を攻略し、守り抜いたおかげで、我々の補給を減らせる。これで大和国はどれほどの食糧とお金を節約できることか。上原閣下よ、天国で見ておられるか?お前の娘は本当に素晴らしい。上原家の名に恥じぬ働きだ」

兵部大臣の清家本宗も興奮のあまり鳥肌が立った。「我が大和国には、かつて上原洋平がおり、今は影森玄武がいる。そして今や上原さくらまでも。我が朝の若き武将の中で、今や二人が名将と呼べるほどだ。新旧交代は見事に成功したと言えましょう」

清和天皇は目に喜びを隠しきれず言った。「最も重要なのは、邪馬台に残るは薩摩の一城のみということだ。薩摩を攻略すれば、羅刹国に反撃の力はない。羅刹国が撤退すれば、平安京に邪馬台戦場に留まる理由などあるまい。平安京が関ヶ原でもう一度我々と戦うつもりでもない限りはな」

穂村宰相は涙を流した。「邪馬台がまもなく取り戻せるのです。この老臣が生きているうちに邪馬台の帰還を見られるとは。これで死んでも目を閉じられます」

清家本宗は跪いて、恭しく申し上げた。「陛下、これはひとえに陛下の優れた人材登用の賜物でございます。陛下の慧眼により、上原さくらを邪馬台へお遣わしになり、北冥親王様の日向城攻略をお助けさせられました。そのうえ、かくも多くの兵糧と軍需品をお手に入れになられた。臣などは、平安京の軍がこたび邪馬台の戦場に赴いたのは、我が軍に兵糧と軍需品を届けに来たのではないかと疑うほどでございます」

上原さくらが天皇の密命で派遣されたわけではないことは明らかだが、ここで天皇が密かに彼女を送り出したと言及することで、陛下の先見の明が際立つというわけだ。

清和天皇は大笑いして言った。「卿の言うとおりだ。彼らは我々の食糧輸送の困難を解決してくれた。この厳冬期、至る所が雪と氷に覆われ、邪馬台への
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