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第7話

「直人、よくもそんなひどいことが言えるわね。

優香はあんたの嫁さんよ、何年も一緒にいたのに、その声すら聞き分けられないの?」

直人は怒りを押し殺して、倒れた体を起こし、無表情で服についた汚れを払った。

「母さん、あんたも本当に俺が全部ぶちまけて、みんなに恥をかかせれば満足なんだな?

いいだろ、じゃあ今日は全部見せてやる。そんで泣いて許しを請うのはあんたたちだ!」

直人は携帯を掴んで、私の番号を押した。

短い呼び出し音の後、電話が繋がった。

だが、向こうからは何も聞こえず、微かな息遣いだけが伝わってきた。

直人は顔を歪め、苛立ちを抑えきれずに電話に向かって低く唸った。

「優香、まだふざけ足りないのか?

母さんもいい年なんだから、こんなガキみたいな茶番に付き合わせんな」

当然、返事はなく、ただ数回の微かな笑い声が響いた。

直人は歯を食いしばり、携帯を今にも壊さんばかりに握りしめた。

「優香、まだ笑ってやがるのか?

あと30分だけやる。さっさとこっちに来て謝れ。でなきゃ、俺が帰ったら即離婚だ!」

私は思わず笑いがこみ上げた。

離婚、か。

残念だけど、今回は直人の思い通りにはならない。

なぜなら、死んだ人とは離婚できないから、直人は結局未亡人になるしかない。

義母は怒りのあまり目の前が真っ暗になったが、智也に支えられて倒れずに済んだ。

彼女の手は震え続けていて、何度も掴み損ねながら、ようやくバッグから死亡証明書を取り出した。

その薄い紙を彼の顔にバシッと叩きつけた。

「直人、よーく見て、あんたの嫁さんがどうやって死んだか、犬みたいな目でしっかり見ろ!」

直人は信じられない様子で死亡証明書を受け取り、あちこち確認しながら、今にも破れそうな勢いで紙を握りしめていた。

彼は、疑いの表情を浮かべながら、ようやく口を開いた。

「これ、偽造じゃないのか?俺を騙したいなら、もっとちゃんと準備しとくべきだろ?まあ、ここまでリアルに作ったのは、すごいとは思うけどさ」

智也はカッとなって、直人の襟を掴み、そのまま死体安置所まで引きずっていった。

「信じないんだろ?じゃあ、優香がどんなひどい死に方をしたのか見せてやる!」

直人は珍しく反抗せず、ぼーっとしたまま引きずられていた。

ちょうど死体安置所の入り口に着いたとき、ずっと隅っこで声も出
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