第327話

「まだ言う暇もなかったのに、おばあさんは瞬時に怒りを表した！」

彼女は藤原奥さんを睨みつけ、叫んだ。「誰があなたに私の庭で客を追い出す権利を与えたの？」

「おばあさん、大丈夫です！」

服部鷹がおばあさんの体調を気遣っていたのを思い出し、急いでなだめた。「私、もうすぐ行くつもりですから、それに......服部鷹が藤原さんを連れて帰ってきます」

こんな家族の再会の場に、私は外部者としているべきではなかった。

おばあさんは私を引き留めようとしたが、私が固執しているのを見て、何も言わなかった。

私は早くに準備していた荷物を持って、すぐに降りて行き、藤原奥さんに見送られながら、おばあさんの聞こえない距離まで歩いて行った。すると、彼女は嫌悪感をにじませて言った。

「今後は、もう来ないでください。この藤原家は、誰でも上がれる場所ではないから！」

「奥さん」

私は足を止めず、彼女を見ずに冷静に応じた。

「あなたが私を嫌うのは分かってる。あなたの娘を私という元妻から排除したいから、私たちは最初から対立していた。でも、私が藤原おばあさんに気に入られただけで、藤原家に上がりたいわけではない」

「あなたの本心なんて誰にも分からない」

彼女はまったく信じず、私がスーツケースを押している手に視線を向けた。「そのブレスレットはおばあさんからもらったもの？」

「そう」

「は！」

彼女は軽蔑の笑い声を上げた。「通りの乞食もあなたのような態度でしょう！」

私は堪えきれず、冷たい口調で言った。「それなら、あなたは？いつもそのような強圧的で高飛車な態度なの？」

「清水南！！」

彼女は私が反撃してくるとは思わなかった。一言でも我慢できなくなり、冷たくなった顔で言った。「おばあさんがいるからって、私があなたに何もできないわけじゃない！」

「あなたはまだ何をするつもり？！」

私は昨夜降った雪をちらりと見て、皮肉に言った。「また雪の中でひざまずかせるつもり？藤原奥さん、あなたの大事な娘の悪事は、まだまだたくさんあるでしょう」

彼女は精緻な化粧を施した目で私を睨みつけ、怒りで歯を食いしばった。「前回のこと、あなたがやったんでしょう！」

「どうかな」

私はその言葉を投げ捨て、彼女の歩みに合わせることなく、スーツケースを押して歩き去った。

これは、服部鷹があの日雪の中から