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山神の花嫁
山神の花嫁
著者: 春川春秋

第1話

私は5年間蛇人間を飼っていたが、山の洞窟に閉じ込められ、蛇の尻尾が私の下に伸びてきた。「ご主人、子供を産んでください」

――

巻きつき、震えながら、蛇の舌が私の肌から匂いを取り出し、親しげな信号を放っている。

私はまさか、自分が飼っていたあのヘビが蛇人間に変わるとは思いもしなかった。

さらに彼の山神の神殿に私を閉じ込め、私と子供を作ろうとしている!

彼は精緻で中性的な顔立ちをしており、真紅の瞳はまるで高純度の宝石のようだ。雪のような白髪は腰まで垂れ、月光の下で玉のような質感を放っている。

この瞬間、身体に翡翠のような白い鱗が一筋のバラ色が浮かび、何かが下腹の鱗の間から頭を出した。

二本……

助けて!

私は無理だ!

私は唾を飲み込み、身を翻して逃げようとしたが、彼の蛇の尻尾に絡め取られた。

「お前の父親はお前を花嫁として俺に売った。その代わりに彼は竜山の鉱産を採掘するのだ」

彼は蛇の尻尾をさらにきつく巻きつけてきて、顎を私の首元に置いた。

「俺は竜山の山神だが、お前と5年間主人とペットの遊びをしてきた。お前が他の蛇を飼うべきではない!俺の目の前でお前が他の妖艶な蛇と親しくするのを許せるはずがない」

「俺たちが過ごした無数の昼と夜の中で、お前の視線一つ一つ、触れる度に、全て今日のためだったのだ」

鼻息が敏感な首筋にかかり、彼が私を所有していることを無遠慮に宣言し、私はぞっとした。

彼の微紅の目の周りと瞳孔に満ちる渇望が見えたが、私は再び沈黙した。

白木は私の養父、吉田浩樹が私に贈った18歳の誕生日プレゼントだ。

一匹の白化した大蛇。

彼は私が飼った最初の蛇で、希少な白蛇だ。初めて会った時は小さく細く、私の腕に巻きついて食べ物や水を求めてきた。

彼は非常に人懐っこく、霊性が高い。

私が他のペットを飼うと、彼は私に無関心になる。一日中なだめたり、お腹を撫でたりしなければ機嫌が直らなかった。

そして、今回の引き金は、私が他の蛇を家に連れて帰ったことだ。

「集中力がないな」

彼の大きな手が私を蛇の体に乗せ、私の思考を断ち切った。

彼の蠢く二本は、その焦燥感を物語っていた。

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