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第12話

白い巨大な蛇が竜山を巻きつき、口を大きく開けて長い牙を天に向かって吼えていた。

黒い雲が立ち込め、暴雨が瞬く間に降り注ぐ中、紫青の稲妻に照らされて、巨大な蛇の鱗は不気味で神聖な白い光を放っていた。それは見る者を思わず敬虔に跪かせるほどだった。

竜山にあるすべての生物が宙に浮き上がり、草木までも根こそぎ引き抜かれていた。

「山神……前から竜山には山神がいると聞いていたけど、本当だったんだ……山神が怒っている」

山神の怒りがこれほど恐ろしいものだとは思わなかった。

大工頭の最初の反応は、ひざまずいて頭を下げることだった。

吉田浩樹は違った。彼は巨大な蛇をじっと見つめ、狂気じみた笑い声を上げた後、口汚く罵り続け、偽りだと言い張った。

私だけが、白い鱗に刻まれた紅梅のような傷に気づいた。

それは白木だった。

雷鳴がますます激しくなり、竜山のあちこちで炸裂していた。そのうちの一つが吉田浩樹の足元で炸裂し、彼は驚いて飛び上がり、何かを悟ったようだったが、逃げる間もなく雷に打たれ、その場で息絶えた。

私は彼の遺体が竜山を転がり落ち、やがて消えていくのを目の当たりにした。

すべてはほんの一分足らずで終わった。雲が晴れ、雷鳴が止むと、草木は元の位置に戻り、私は大きな岩の上に落ち着いていた。白木の蛇の体が竜山をゆっくりと巻きつきながら動き、その巨大な頭が私に近づいてきた。

「これはどういうことだ?」

私は震えながら言葉を発し、不吉な予感が全身を包んでいた。

彼のこの様子は、まるで最後の輝きを放つかのようだった……

「お前を守るためだ。その刺青は『山神の怒り』と呼ばれ、俺の意識の一部で、俺の化身みたいなものだ」

彼は優しい目で私を見つめ、私の右脚にあった青い蛇の刺青は灰になって消え去った。

「じゃあ、あの雷はどうなったんだ?!」

「俺は『山神の怒り』を使って山を守る大陣を発動させた」と彼は言った。「吉田浩樹は、5年かけて探し出した道士たちが密かに山の結界を破壊していたと思っていたが、俺が全く気づいていないとでも思っていたようだ」

「本当に愚かだな。山神は確かに人を殺せないが、山の奥深くにある守山大陣ならできる」彼は目を細めて言った。「彼が控えめにしていれば、鉱山を守山大陣にまで爆破することはなかっただろう。俺がここまで彼を放任していたのは、一気に彼を
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