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第7話

その味を思い出すと、思わず吐き気を催してしまった。

その味は、今そこに横たわる私の残った手足よりもさらに不快だった。

またおばあちゃんのことを思い出した。

あの一千万、おばあちゃんはもうほとんど使い果たしただろうか。

岳はまだおばあちゃんにお金を送ってくれるだろうか。

おばあちゃんは私の死を知ったら悲しむだろうか。

頭が混乱している。

岳はぼんやりとしたまま病院へ向かった。

早川先生が彼を呼び出したのだ。

病院に着くと、早川先生は厳しい表情で言った。「ひなたの子供は助かりませんでした」

岳はまるで理解していないかのように、顔には何の表情も浮かべなかった。

早川先生は眉をひそめて言った。「岳、あなたは男じゃないのか!ひなたの子供がいなくなったんだぞ!それなのに他の女のことで悲しんでいるのか?」

岳は一瞬ぼんやりとし、ひなたを見つめた。

その時、ひなたは病床に横たわり、顔には弱々しい表情が浮かんでいた。

「岳、来てくれたのね。心配しないで、これからまた子供ができるわ」

彼女は近づいて岳の首に腕を回し、親しげに言った。「岳、私たち結婚しましょう?今すぐにでも婚姻届を出しに行きましょう!」

岳はひなたの手を下ろし、無意識に立ち上がって一歩離れた。

「明日にしよう。まずはゆっくり休んで」

そう言って、岳は上着を手に取り、出て行こうとした。

ひなたの顔の表情が崩れ、声も鋭くなった。

「岳!私があなたのために流産したのよ!流産が女性にとってどれほど痛いか知らないの?どういうつもり?私に責任を取って!あなたは私と結婚しなければならない!」

岳は突然振り向き、顔には無表情な冷たい様子が浮かんでいた。

彼は早川先生に手を差し出した。

「報告書を」

「何のことですか?」

「流産の検査報告書だ。見せてくれ」

早川先生は明らかに動揺していた。そんな短時間で検査報告書を用意できるはずがない。

ひなたの声には信じられない色が満ちていた。

「岳、あなたは私を疑っているの?あなたはずっと私を信じると言ってくれたじゃない!」

岳は眉間を揉みながら言った。「疑ってはいないよ、ひなた。ただ、嵐のことが……今はそんな気分じゃないんだ」

「僕は嵐と離婚していない。僕たちは結婚できない」

「騒がないでくれ。嵐を見つけてから…」

まさか岳が自分をここ
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