18回の体外受精を耐えた元妻が仕掛けた罠で、元夫と愛人を社会的に葬った件について_
第十八回目の体外受精のとき、私は偶然、夫と秘書の会話を耳にしてしまった。
「ねぇ、本当にあの人と子供を作るの?もし子供ができたら、私どうすればいいの?」
「心配しなくていいさ。もう卵子は君のものに差し替えてある。だから霞が産むのは俺たち二人の子供ってわけだ。君は出産の苦労を味わわなくて済むし、子供が大きくなれば、星川家の財産は全部その子のものになるんだよ!」
私はあえて聞かなかったふりをした。そして、自分の全てを注ぎ込んで産んだ息子を、精一杯の愛情で育て上げた。
十八年後――
「コンピュータの天才」と呼ばれるまでに成長した息子は博士号を取得し、帰国してきた。
私は自分名義の株式も不動産もすべて息子に譲渡した後、夫からついに本音を突きつけられる。
「霞、あの子は実は俺と彩乃の子なんだ。
だから、離婚しよう。あの子には本当の母親と暮らしてもらうべきだろう?」
彼の言葉を聞いて、私は微かに笑っただけだった。
「いいわ、離婚しましょう」
編んできた網を広げて十八年……もう片付けるときだわ。